オオヒメ
代表的な呼び名クロマツ
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珍魚度・珍しさ | ★★ 少し努力すれば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★ 知っていたら達人級 |
食べ物としての重要度 | ★★★ 一般的(流通量は普通) |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
分類 | 顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目フエダイ科ヒメダイ属
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外国名 | Snapper,Sea-perch
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学名 | Pristipomoides filamentosus (Valenciennes, 1830)
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漢字・学名由来 | 漢字 大姫 Oohime Valenciennes アシル・バランシエンヌ(Achille Valencienne 1794-1865)はフランスの動物学者。ジョルジュ・キュビエとともに『魚類の自然誌』を刊行。国内で水揚げされる多くの魚を記載。 |
地方名・市場名 |
概要
生息域
海水魚。100mよりも深場。
伊豆諸島、小笠原諸島、和歌山県周参見、高知県柏島、種子島、琉球列島、南大東。神奈川県三崎では幼魚。
台湾、東沙諸島、西沙諸島、南沙諸島、インド-太平洋。
生態
小魚やイカ、ヒカリボヤなどを餌としている。
産卵期は沖縄では4月〜8月。
基本情報
伊豆諸島以南のやや深場にいる10kg近くなる大形魚で、沖縄、鹿児島、伊豆諸島、小笠原などが産地。ヒメダイに似ているので、混同されがちだが、近年増えているように思えてならない。関東、九州、沖縄では重要な食用魚である。
高級魚で、主に料理店で利用され、小売りされることはほとんどなかった。関東、沖縄、九州では古くからプロ(水産業者)の間では馴染みの深い白身魚である。
刺身や塩焼き、煮つけ、吸い物の種など用途が広い。
珍魚度 珍しい魚ではない。熱帯域に多い魚だが、本州などでもじょじょに増えている。探せば手に入る。
水産基本情報
市場での評価 入荷量はあまり多くはない。関東では白身の高級魚で一定の評価があり、値はやや高値安定。
漁法 釣り。
産地 沖縄県、東京都、鹿児島県
選び方・食べ方・その他
選び方
触って張りのあるもの。鰓が鮮紅色であるもの。古くなると白っぽく退色する。
味わい
旬は春〜夏。
比較的年間を通して味がいい。
鱗は大きく硬い。皮はほどよい硬さで霜皮造りにもできる。骨はあまり硬くない。
白身でほどよく繊維質で身離れがいい。まったくクセがない。熱を通しても硬くならない。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
水洗いして三枚に下ろして皮を引く。これを刺身状に切る。
鮮度がいいと血合いが薄紅で銀皮が美しい。また数日寝かせるとうま味が増してくるのも魅力的だ。きめ細やかな身質で呈味成分から来る甘味が感じられる。脂ののった時季など、魚類中トップクラスの味わいである。
好んで食べる地域・名物料理
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加工品・名産品
やや高価であり、切り身にもなる大形魚なので加工品になることはまずない。
釣り情報
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歴史・ことわざなど
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地方名・市場名
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都八丈島
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都神津島
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都神津島・三宅島
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都神津島・八丈島
参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島
参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 場所鹿児島県種子島
備考ヒメダイを「コマス(小ます)」、本種を「オオマス(大ます)」と区別して呼び分ける。 場所東京都八丈島
場所東京都市場などで
場所沖縄県宮古
備考一般的。 参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012)、『沖縄水産試験場 沖縄で漁獲される主要魚の名称一覧表』) 場所沖縄県南城市知念漁協・沖縄本島
備考別名。