ヒメダイ
代表的な呼び名オゴダイ
珍魚度・珍しさ | ★★ 少し努力すれば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★ 知っていたら達人級 |
食べ物としての重要度 | ★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
分類 | 顎口上綱硬骨魚類条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ亜目フエダイ科ヒメダイ属
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外国名 | Lavender jobfish 希氏姬鯛、西氏紫魚、鎖吾、散午、紅魚仔、紅臭魚仔、紅臭魚(臺東)、白肉蒜
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学名 | Pristipomoides sieboldii (Bleeker, 1857)
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漢字・学名由来 | 漢字 姫鯛 Himedai Bleeker Pieter Bleeker(ピーター・ブリーカー 1819-1878 オランダ)。医師、魚類学者。『東インドオランダ領の魚類図鑑』(Atlas Ichtyologique des Indes Orientales Netherlandaises 1862-1878)。軍医としてバタビア(現インドネシアジャカルタ)に赴任。インド洋、西太平洋の魚を採取。 von.Siebold フィリップ・フランツ・バルタザール・フォン・シーボルト(Philipp Franz Balthasar von Siebold ドイツ生まれ。1796〜1866年)。医師、博物学者。1824〜1828年まで長崎市出島に滞在。江戸参府も経験。鳴滝塾を開き、日本の医学に貢献するとともに、膨大な動植物を採取し、持ち帰る。 |
地方名・市場名 |
概要
生息域
海水魚。水深100以深。
熊本県天草、伊豆諸島、小笠原諸島、北硫黄島、硫黄島、神奈川県三崎、相模湾(成魚も珍しくはなくなっているが、冬に湾北部で小型が上がるようになってきている)、駿河湾、三重県熊野市、和歌山県南紀、土佐湾、[大分県佐伯]、宮崎県、鹿児島県大隅海峡、奄美大島以南の琉球列島、南大東島。
朝鮮半島南岸、台湾、東沙諸島、インドー太平洋域。
生態
産卵期は晩春から夏。
基本情報
相模湾・九州以南の沖合いの深場に生息している。最近では相模湾でも増えているようであるが、もともとは東京都諸島部、鹿児島県、沖縄県で水揚げされていた魚で、いまでもこの地域での水揚げがいちばん多い。また本来は春から夏にかけてとれる魚であったが、近年年間を通して大小はあるものの流通している。幼魚以外は高級魚である。
東京では小笠原諸島返還(1968)後1980年代に小笠原丸による定期便が出来たために比較的当たり前の魚になる。東京都内だけではなく関東周辺で高級白身魚で、「おごだい」としての認知度が高い。
珍魚度 珍魚ではなく普通の食用魚である。高級魚で、手に入れやすさ、手に入れにくさの難易度に地域差がある。東京都や関東周辺では比較的手に入れやすい。
水産基本情報
市場での評価 東京では伊豆諸島や小笠原から安定して入荷がある。値段は高い。
漁法 釣り
産地 鹿児島県、東京都、高知県、沖縄県
選び方・食べ方・その他
選び方
目に透明感があり、触って硬いもので鰓が鮮紅色のもの。
味わい
旬は春から夏。年間を通じてあまり味が落ちない。小さくでも味のいい魚である。
鱗は小さくて取りやすい。皮はやや硬くて強い。骨は硬い。
透明感のある白身で血合いは薄くて弱い。熱を通しても縮まない。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
好んで食べる地域・名物料理
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加工品・名産品
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釣り情報
東京周辺、伊豆諸島付近ではオゴダイ、と呼ばれて、中深場釣りの対象魚として人気がある。
歴史・ことわざなど
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地方名・市場名
参考文献 場所伊豆
サイズ / 時期大型魚 参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所伊豆諸島・小笠原
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所八丈
参考文献 場所和歌山県三輪崎
参考文献 場所和歌山県田辺
参考文献 場所和歌山県田辺・太地・白浜、北九州
参考文献 場所広島
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都八丈島
オオマス
サイズ / 時期大型魚 参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004) 場所東京都八丈島
場所沖縄
マーマチ ママチ
参考文献 場所沖縄
参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島
参考『美ら海市場図鑑 知念市場の魚たち』(三浦信男 ぬにふぁ星 2012)、河村雄太さん(石垣市) 場所沖縄県南城市知念漁協
参考文献 場所神奈川県江ノ島
参考文献 場所関西
参考文献 場所静岡県川崎町
参考文献 場所高知
備考高知県のチイキ、チヒキ、スイキは「血引き」の転訛ではないかと思う。この言語はしばしばフエダイ科に使われているが意味は不明。 参考20190726 道の駅東洋町 場所高知県安芸郡東洋町甲浦
場所鹿児島
マルダイ
参考文献 場所鹿児島
参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年) 場所鹿児島県種子島
参考『種子島の釣魚図鑑』(鏑木紘一 たましだ舎 2016年)、奄美漁業協同組合 場所鹿児島県種子島・奄美大島
参考『伊豆・小笠原諸島の魚たち 改訂2版』(東京都水産試験場 2004)、『日本産魚名大辞典』(日本魚類学会編 三省堂) 場所関東、東京都伊豆諸島・小笠原
備考八丈島でヒメダイをコマス、オオヒメをオオマス。 場所八丈島
備考高知県のチイキ、チヒキ、スイキは「血引き」の転訛ではないかと思う。この言語はしばしばフエダイ科に使われているが意味は不明。 場所高知県宿毛市田ノ浦すくも湾漁協
備考高知県のチイキ、チヒキ、スイキは「血引き」の転訛ではないかと思う。この言語はしばしばフエダイ科に使われているが意味は不明。 場所小笠原父島、高知県香南市赤岡[鮮魚店]
備考別名。
クルギンマチ
参考文献