202506/14掲載

6月、小イワシのみりん干し

スコットランドのウイスキーと小田原の小イワシと


ボクの生活は最近、1日4分割なので、いちばん睡眠時間の長いはずのド深夜に眠れない時がある。
そんなときは酒を飲む。
最小限の酒の量で、最小限の肴で、だ。

夜も昼もなくドタバタしているので、眠れない時間はごくわずか、腹にたまらない、軽い物をつまみに、今回は昔いただいたウイスキーを飲む。
5年くらい前、午前2時過ぎの、都心のスーパーで、「仕事やめました」と、ときどき挨拶を交わすだけの人に言ったら、買ってくれたものだ。
普段飲んでいるものらしく、「(LOCH LOMOND WHISKIES 12 は)高いものじゃないけど、あげるね」、と言われたのが昨日のことのようだ。

意外に飲みやすいスコッチウイスキーだけど、ウイスキーはめったに飲まない。
ボクの基本は日本酒なので、まだ半分くらい残っている。
今回コルクが壊れていることに気づいたこともあり、当分深夜酒はLOCH LOMOND WHISKIESとなりそうだ。

とても香り高く、しかも存在感の強い、LOCH LOMOND WHISKIES に、この落ちこぼれマイワシのみりん干しが味で負けていない。
1尾しかないのでじっくり小かじりにかじりながら食べて、LOCH LOMOND WHISKIESをちびりとやっていると、味は互角だと思った。
漬け地の甘さにも小さなマイワシは負けていない。
やはりマイワシってうまい魚なんだな、と思う。
こんなに小さいのにとても大きな味がする。
思わず、LOCH LOMOND WHISKIESをごくりと飲む。

文庫本、みりんぼしの染み、ウイスキーの染み。

魚の下敷きになっていたので、余計に情けない小イワシなりける


6月6日の神奈川県小田原魚市場、二宮定置でいろいろ山となっている、中からスマートなマイワシを若い衆の誰かが投げてくれた。
ちなみに探しているのはタカサゴ(スズキ目タカサゴ科クマササハナムロ属)2種である。ついでにいうとハチビキ科のヒチビキも、いたらいいなと思っている。
体長14cmなのでまとまれば売れるサイズだが、この日はマイワシのサイズがバラバラだった。

帰宅してすぐに手開きにして、醤油・砂糖・心ばかりのみりんの地に10分ほどつける。
これを風があったので半日外干しする。

このコラムに関係する種

マイワシのサムネイル写真
マイワシ英名/Sardine,Spotline sardine海水魚。沿岸。北海道〜九州南岸の大平洋、日本海・東シナ海沿岸、瀬戸内海。沿海州、サハリン、千島列島、朝鮮半島東岸・南・・・・
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