202408/05掲載

ハチビキの尾の刺身は、オ、お!

刺身がうまいことはプロの間では良識


最近ではハチビキのうまさを知らない流通のプロがいるはずがない。料理人にしても知らないでは生き残れない時代が来ていると思っている。
その刺身を食べて、やはり、やはりただ者ではないうまさに惚れ惚れした。
産卵間近というのに非常に脂がのっていて、非常識なくらいにうまい。

尾の部分がこんなにおいしいなんて、知らなかったなー


今回は背、腹、尾近くを刺身にして味比べをしたら意外な結果になる。
尾がおいしいのである。
細長くて大きな魚は尾がうまい、というのは、ヒラマサから始まったボクの気づきだが、それほど回遊するとは思えないハチビキもそうだとは思わなかった。
魚の味に関してはまことに知らぬことだらけだ。

昔は安い魚だったが、最近、やや高値安定の魚なのである


今回のものは、八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウが利島沖で釣り上げたハチビキである。
体長53cm・2.4kg なのでハチビキとしては普通サイズだ。
ハチビキは2000年以前、都内では安い魚の代名詞だった。ほんの2010年くらいまで扱いがまちまちで、大型でも最善の状態でない荷(出荷してきた魚の状態とでも思って欲しい)があった。最近では、扱いが非常に向上している。
当然のごとく、比較的いいものでやや高値安定、1入り(1箱に1尾入り)の上物は高級魚となっている。
相模湾では北ほどハチビキのサイズが小さく、南に行くほど大きい。小田原魚市場でも大型は島周りで揚がったものだ。
今、産卵期にあるが、産卵前の個体は脂が乗っている。
ハチビキは水洗いして三枚に下ろす。
腹骨を取り、背と腹に分けて皮を引く。
後は刺身に切りつける。

このコラムに関係する種

ハチビキのサムネイル写真
ハチビキJapanese rubyfish 台湾/史氏紅諧魚、紅鰱魚、紅肉欉仔、紅嘴唇仔、紅唇仔、紅魚仔、白肉蒜,紅肉蒜海水魚。水深65〜300メートルの岩礁域。青森県下北半島、茨城県、小笠原諸島、千葉県館山から土佐湾の太平洋側、宇和海、・・・・
詳細ページへ

関連記事 ▽




呼び名検索

方言を含む全ての名(標準和名,方言,呼び名,外国名,学名)から水産物を検索します。

閉じる