202403/18掲載

喜多方市で喜多方ラーメン(?)を食べる

のれんの色に惹かれて飛び込んだ


会津・越後の旅の初日、福島県喜多方市に宿泊することにしたのは偶然である。雪国の寒さに限界を感じホテルを探し、その挙げ句、市内のホテルに行き当たっただけ。ついでに言えば、ラーメンは好きだけど、それほど興味があるわけではない。
会津若松市(会津の中心)は蘆名氏、伊達氏、蒲生氏郷などがいて中世史に何度も登場する。平安時代の貴族から武士(輸送業者)への土地支配の歴史からも重要だと思うが、喜多方は歴史も産業も勉強不足のせいかてんでわからない。
さて、夜の喜多方で軽く飲んだら眠くなり、湯船に入ったところまでは記憶にあるが、ベッドにもぐり込んだ記憶すらない。しかも翌朝目覚めて時計を見ると、なんと午前6時を過ぎていた。熟睡10時間余りはボクの年では危険だと思う。
ホテル飯は食わないので、猪苗代への道を角を1本曲がり曲り間違えたら、いきなりC(青)×M(マゼンタで赤)ではなく、C×Y(黄)色の暖簾が目に飛び込んできたのだ。東京ののれんの基本色はC×Mだ。東北地方ののれんの特徴は色が多様だということ。食文化を探す旅では、のれんの色だけを見て回っても充分楽しめる。青森県ではY100×C30なんてのもあったはずだ。
このとき午前7時15分過ぎで、やっていなくてもいいや、と思ったらやっていた。店に入ったらビックリするほど、粗野な店だった。逃げようとして、そこにいたオバチャンの雰囲気で逃げられなかった。詳しくは述べぬが、やって来たコップにはラベルがついたままだった。

あさりしたスープで朝ラーに相応しい


待つほどもなくやってきた中華そばは、澄んだスープで、イケる味だった。チャーシューもおいしい。これなら朝ラーに相応しい。
これが喜多方ラーメンなんですね? と聞くと、「違う違う、店店でぜーんぶ違うからね(ちょっと意訳)」とのことだった。もしも喜多方ラーメンに一定の特徴がないなら、山形県酒田市と似ている。
ちなみに、現在のようなラーメンは明治時代末、浅草で誕生している。だから喜多方市の大正時代のラーメン発祥は、古さでは日本屈指だと思われる。
喜多方ラーメンに興味なく食べた喜多方ラーメン1ぱいではここまでしか考えられない。


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