202307/28掲載
神奈川、スーパーヤオマサのかますの酢じめ
夏から秋の魚なのだ
ヤマトカマスの水揚げ
現在、小田原で水揚げされている水ガマス(ヤマトカマス)は小振りであるが、これが秋になると徐々に大きく育つ。小さいけれど、フライにすると抜群にうまいし、天ぷらにもいい。開いて干物にしてもいいと思う。
ときに愚かな食通とかなんとかが、本ガマス(アカカマス)と比べると水ガマスは劣るとか、まずいとか言うけれど、そんなに簡単に切り捨ててもらっては困る。こんな無知な話を、聞いて、読んで、食べてもいないのに、あれこれやととやかくいうヤカラがいるのも困りものである。
実は水ガマスはじっくりしっかり食べて味わえば、非常にうまいのである。
小田原魚市場に水揚げしている日渉丸、江の安、ワタルさん曰く、「100g手前くらいになると刺身は最高だよな」は非常に正確な表現であって、水ガマスの刺身は当日限りではあるが、金の草鞋を履いてでも探して食べろ、というくらいにうまいのだ。
問題はうま味豊かなのに保ちが悪いことなのだ。だから干物になり、カマスの干物で一升飯なのである。
たっぷりでしかも安い
1パックにいっぱい入った水ガマスの酢じめ
さて、スーパーヤオマサをほめるのは、最近、身内をほめるようで恥ずかしいのだけど、何気なく買った「かますの酢じめ」がイケル味なのである。
見た限りの話ではあるが、たぶん丸のままで1パックに1kg近い水ガマスを新鮮な内にていねいに三枚に下ろして、ほんのり甘い酢でしめているのだと思う。
この手間を考えるともうしわけなくなる。
感謝をしながらも、消費者は素直においしくいただくしかない。