202303/10掲載

やっぱりうまいぜ、ツキヒガイ

夜と昼の貝


鹿児島県鹿児島市、田中水産さんからツキヒガイを送って頂く。我が好物を知って頂いており、しかも送って頂くなんてうれしいを通り越して泣けてくる。
まことにありがともした。ごっそうさんごわすどん。
ツキヒガイは生息域が房総半島以南なので東京湾にも相模湾にもいることになっている。ただ、今現在、見られるというか、水揚げがあるのは山陰から山口県日本海側、和歌山県、高知県、九州鹿児島県東シナ海側だけだと思う。
大量発生することもあるが、国内全体をみると減少傾向にあるようだ。水揚げがもっとも安定しているのが鹿児島県である。
この二枚貝は月(夜)と日(昼間)で二枚の貝殻の色合いが違っているので、月日貝である。大型の二枚貝だが、貝殻が非常に薄く硬い。カゴなどにいくつか放り込んでかき回すとサラサラと音がする。
残念なことに同じイタヤガイ科のホタテガイなどと比べると、いちばん重要な部分、貝柱はそんなに大きくない。大きくないけど味ではホタテガイを上まわっている。

うま味の豊かさではトップクラス


甘味といい、貝らしい風味といいとても豊かで、一度でも食べたらそく病みつきになること間違いなし。
今回はとりあえず鉄板ネタの刺身で楽しむ。
外套膜や消化器、肝膵臓、貝柱の硬い部分を取り除き、塩水で洗って刺身にする。この貝の刺身は貝殻に盛り付けるのがお決まりとなっている。
やはりうまいとしかいいようがない。またすぐに食べたくなる味と言ってもいいだろう。フライで食べてもバターでソテーしてもいいが、刺身で食うだけでド満足なのだ。

このコラムに関係する種

ツキヒガイのサムネイル写真
ツキヒガイJapanese moon scallop, Saucer scallop海水生。水深10〜100メートル。房総半島・山陰〜九州。西太平洋。・・・・
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