202303/10掲載
サバ白子おろしポン酢
淡路産の腹に白子
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八王子綜合卸売協同組合、マル幸に兵庫県淡路島沼島産のバキバキのマサバが来ていた。淡路島の南沖にある沼島の漁場は紀伊水道である。
ちなみにバキバキとは魚屋用語で鮮度がものすごくいいということ。魚屋は一日になんどもバキバキと言う。
体長38cm ・0.82kgで大きく、バキバキと言うが通りに鮮度抜群である。それだけに値がはる。脂はさほどなかったものの、白子という宝物を抱えていた。白子はあまり成熟していない模様で、触ると張りがある。
身(筋肉)の方も痩せておらず、焼いて食べても、しめ鯖にしてもおいしかった。
紀伊水道を含む太平洋側のマサバの、この時季のお楽しみは、なんといっても生殖巣である。マサバは真子と白子ともにうまいが、真子は飯のおかず、白子は酒の肴だ。
白子は春の味
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今回の白子は血液など汚れを流して、塩ゆでにする。冷水に取り、水分をよくきり、適当に切っておく。
大根おろしは水分をよくきり、白子と和える。
後は柑橘類と醤油、またはポン酢で食べる。
成熟度にもよるがマサバの白子は魚類の中でもトップクラスの味である。大振りで鮮度のいいのを買うと白子を抱えて欲しいと思うほどだ。決して真子がまずいというわけではなく、真子はケの味、白子はハレの味という感じがする。要するに白子はごちそうなのだ。
クリームを思わせ半液体的な舌触り、ほどよい甘味とほどよいうま味がきて、すーっと喉に消えながら、ちゃんと舌にはうま味が残っている。
これを洗い流すのは日本酒だろうが焼酎だろうが、お茶だろうがお好みのものを。