202507/19掲載

クサカリツボダイの刺身は久しぶりかも

この美味を食べたことのある人は希、めったにいない


八王子総合卸売センター、福泉に、東京都神津島からクサカリツボダイが来ていた、総て体長30cm以上で鮮度もいい。
「つぼだい」として有名で、干ものの魚と思われているが、希に鮮魚でも流通する。
鮮魚はめったに手に入らないのが難点であるが、安くておいしい魚である。

久しぶりなので、刺身にしてみた。
神津島産は過去にない鮮度で、しかも皮を引くと身が真っ白である。
身質は深海魚特有の脂があるなどキチジ(きんき)、オオサガ(荒神目抜け)とそっくり。
脂が薄くて弱い筋繊維の中にコロイド状になってたまっているようだ。
刺身は食感こそ上等とは言えないが、味は他に類をみないおいしさである。

スーパーなどでもお馴染みの魚であるが、干もの・塩蔵品だけじゃない、鮮魚のよさも知って頂きたい。

どこにも特徴のない地味な深海魚だ


クサカリツボダイは全身が真っ黒でこれといった特徴のない魚だ。
国内海域にも生息しているが、水揚げは少なく鮮魚を手に入れるのはそれほど簡単ではない。
鮮魚は珍しいが、ミッドウェー・天皇海山などでまとまってとれるので、加工品材料としての方が遙かに重要である。
この魚で作った「つぼだい」の干もの・塩蔵品は有名だし、人気がある。

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クサカリツボダイのサムネイル写真
クサカリツボダイSlender armorhead海水魚。水深146-500m。千葉県外海域、八丈島、小笠原諸島、種子島、九州〜パラオ海嶺。アリューシャン列島、天皇海・・・・
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