202505/19掲載

黄金の穴子は凄い! 酒焼き編

ちょうどいい肴で、正一合の酒、そして文庫本


爽やかな風吹く5月のはずが、てんやわんや、やっさもっさの日々が続いている。その上、変に蒸し暑い。
そんな5月に、日課のようになってきたのが深夜酒だ。
肴を前に、左手に大振りのグラス、右手に文庫本の深夜酒だ。
一日を三等分しているのだけど、夜の眠りを2つに分けて深夜1時過ぎに酒を正一合だけ。
5月の酒は安くておいしい、神奈川県松田町の「松みどり」である。
最近、酒はスーパーに売っているもので、平凡な値段で、自分好みの酒を買い求めている。

黄金穴子を強火で焼いて、みりんを塗っただけで、飾り気なしどころか薬味も山椒だけ。
皿は鳥取県岩美町、延興寺窯、山下清志さんの新作だけど、黄金穴子の焼き物に似合う。

焼き上がりのみりんが焦げた香りだけでも、正一合いけそうだ。
焼き物のよいところは腹にたまらないところで、ましてはマアナゴの後ろの身はうま味の塊のようで、ひとかじりが重量級の味である。
そこを「松みどり」だけど、このインターバルが長い。
酒も肴も時間を楽しむためのものになっている。
こんなものが好きになる歳なんだなと思うのも、深夜酒のよさだ。

このところ獅子文六を読み尽くしている。
『七時間半』を読みながら、ふと、獅子文六は日本のウェストレイクじゃなかろうか、と思って調べると、なんと年の差40歳で、比ぶべくもない。
展開の早さは獅子文六の方が元祖なんだと、とかとか。
これがボクの毎深夜だ。

ゴールデンの穴子は普通の穴子よりも上かも


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に行ったらでがデカイのに小熊なクマゴロウ二世が、これあげますと言って、ゴールデンなマアナゴの開きをくれた。あまりにも嬉しかったのでゴールデン♪ ゴールデン♪ と歌いながら帰った。
以上は前に書いた。
半分は天ぷらにして、半分は焼き物にする。

尾に近い半分に軽く振り塩をする。
このまま密閉して翌日、出て来た水分を取る。
これを強火で焼き、仕上げにみりんを塗って仕上げる。
深夜なので粉山椒を振って食べる。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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