202504/17掲載

岸和田産トドの刺身に大阪湾を感じた

大阪湾ものの概念を壊してくれたうまいトド


刺身は口に入れてしばらくは、野締めなのに臭味はほとんど感じられない。
ただ、終いの方の臭味はどうしても気になる。
岸和田産というと巻き網のものだろう。
野締めで来ても大阪湾のボラにほとんど臭味がないことが大発見である。
2005年に泉佐野市で買った活けはおいしかったけど、野締めはダメだったことが思い出される。

わさび醤油で食べてみると、どうしても臭味が残るが、野締めなのでボラだからということではない。
あれこれ考えて、韓国風に胡麻油と塩で食べる。
辛味が欲しかったら一味唐辛子などを振るといい。
この韓国風の食べ方をすると臭味はまったく感じられない。
ボラらしい濃厚なうま味が感じられる。
念のために酢みそをつけてみたが、これもイケてる。
大阪湾のボラは食べ方次第で実にうまいもんだ、なんて独りごちる。

もともと魚があまり好きではなかったボクなので、かなり臭味には敏感であるが、大阪湾のボラはうまいが勝つ。
ボラのおいしさの表現は難しいが上等のコイの刺身にも煮ているし、スズキの刺身にも似ている。
でもやはりボラの味だなと思う。

また見つけたら買わねばならぬ、大阪湾のボラだ。
合わせた酒は、愛知県設楽町『関谷酒造』の蓬莱泉秀撰で、いい時間が過ごせた。

大阪湾のボラはとどのつまりのトドだった


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産で岸和田市『栄光丸』のトド混じり、ボラが来ていた。いちばん大きいのを1本買う。57cm・2.624kgなのでどえらい大きさである。
触っただけで脂が感じられる。

いろいろ作ってみたが、当然刺身にもしてみた。
水洗いして三枚に下ろす。腹骨・血合い骨を取り、皮を引いて刺身にする。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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ボラのサムネイル写真
ボラFlathead gray mullet, 밀치沿岸の浅場、河川汽水域、淡水域。オホーツク海をのぞく北海道〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸、瀬戸内海、種子島・・・・・
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