202503/23掲載

鹿児島県産マイワシとルッコラのサラダ

スマートで脂がないので硬く締まっている


近所のスーパーにやけにスマートな鹿児島県産マイワシが並んでいた。
鹿児島県産は西日本のスーパーでは何度か見ているが、東京都内で見るのは初めてだ。
非常に安いのもあり、買ってみた。
体長20cm・80g前後なので中羽だ。
鹿児島県産なのに鮮度がいいのは、脂がないので体が硬く締まっているためだ。
下ろしてみると生殖巣が縮んでいる。
そして脂がないことからすると、産卵後なのかも知れない。
鹿児島県の知人に聞いたら、鹿児島県北部東シナ海側の巻き網ものではないかという。

巻き網の恐いところは今どき、マイワシなどは飼料として人気があるので、とればとるほどお金になることだ。
漁師も仕事なので仕方がないが、この飼料の高騰は浮き魚(サバやイワシ類)などの乱獲の原因になる。
その一部が鮮魚流通したのだと思われる。
今、資源の保全を考える上で大切なことは小規模漁業を大切にし、大規模な巻き網などはしっかり規制することだと思っているので、残念でもある。

塩で強くしめるとなんにでも使える


せっかく買ったので、サラダを作る。
手開きにして左右を分けて小骨を取る。
強めの振り塩をして水分が出て来たら酢洗いする。
水分をとり、細く切って、にんにく・ライム・白コショウ・オリーブオイルを合わせたもので和え、ケーパー、ルッコラを加えてざくっと和える。

やたらに簡単な料理だが、塩漬けのマイワシは2日間にわたっていろいろ使える。
今回はルッコラと和えたが、今やけに安いトマトと和えてもいい。
野菜の種類をあれこれ増やすともっと楽しい。
お好みで、グリーンチリや、鷹の爪なども。

脂はなくてもマイワシはおいしい


この塩っぱくて、酸っぱくて、脂はないけどうま味の豊かなマイワシのサラダは、端的においしい。
味つけは原則的に塩だけなので食べて、実に爽やかである。
この組み合わせは最強と言ってもいいだろう。
深夜なので近所の酒屋で特売していたドライシェリーをば、一ぱいだけ。

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