あっと言う間に作れる蛤酒
花の下で飲む酒は、花の蛤酒がいい

「蛤酒」の檜舞台、花見時はもうすぐそこまで来ている。
標準和名、ハマグリは様々な文様があることで、「花蛤」というくらいなので、花見に飲むといい。
花散る下で「蛤酒」をやる、なんてのは人生のゴールデンタイムかも。
「蛤酒」の、ハマグリと日本酒とどっちが主役か、と問われれば両方だ、と答えたい。
どっちが勝ってもダメだ。
このハマグリの、強いうま味を受け取った日本酒のおいしさは文字に出来ない。
ハマグリの吸物よりも遙かにうまい。
かといって酒だけを飲み干しては行けない。
少し飲んで、今度はハマグリの身と一緒にすする。
代わり番こに飲み、食べるのがいい。
大酒飲みなら1つのハマグリを酒で煮直して2杯酒をやってもいいだろう。
3個で三杯酒などは贅沢の極みだ。
ちなみに今回の酒は栃木県の「天鷹 本醸造」である。
高い酒ではなくこのあたりで作るのがいちばんうまい。
念のために桜はまだかいな、なら梅見でやってもいい。
ようく煮立てると飲みやすくなり、ことことだと酒飲み向きに

八王子総合卸売センター、福泉に、三重県四日市からハマグリがきていた。正真正銘のハマグリでやや大きめなのにそんなに高くない。高くないのは休み後の3月3日だからだと気づいたのは帰宅後だった。
最近、ハマグリと外洋性のチョウセンハマグリの価格差がなくなっている。
これでいろいろ作ってみた。
三重県産ハマグリは持ち重りがする。
明らかに旬を迎えているのがわかる。
これでハマグリ酒。
ざくざくと洗って水を切る。
鍋にハマグリとたっぷり2合くらいの酒をそそぐ。
温めて貝殻が開いたら片方の貝をキッチンバサミにで切り捨てる。
酒に強い人はあまり煮ないで、弱い人は少しぐらぐら煮る。
煮た方がアルコールが飛ぶ。
これにてあっと言う間のハマグリ酒完成。
鍋と酒とハマグリがあればどこでだって作れる。