202410/17掲載

ヨメゴチはなんのために買うのか

まったく近い種すらもわからない未知の世界


ざっと消化管の中から出て来た巻き貝を撮影してみた。
ちなみに貝類という曖昧なくくりには膨大な種がいる。
イカもタコも入るけど、そのほとんど総てが巻き貝なのだ。
貝類図鑑が、昆虫図鑑を作るくらいたいへんなのは、巻き貝も昆虫もミクロの世界の種があるためだ。
貝屋さんが砂をざくざくやっているのを見ていると目眩がするけど、砂よりも小さな巻き貝がいるんだから仕方がない。

尾が異様に長いけど、やっぱり天ぷらにして美味


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に愛知県産のヨメゴチが来ていた。ネズッポ科なので、東京で「めごち」、関西で「天ごち」と呼ばれる魚の親戚筋にあたる。
この科では珍しく深場で暮らしている。
見つけると、きまぐれに買ってしまうことがある。忙しいときに限って買ってしまう傾向がある。
食べるためでもあるが、この魚が好んで食べるのが巻き貝のためだ。
水深100mよりも深いところにいるが、この水深の巻き貝は基本的に特殊な機器でもないと採取できない。
だから胃袋から出てくる微少な巻き貝は貴重なのだ。
■舵丸水産は、一般客に優しく、水洗い・下ろしなどをやってくれるので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

このコラムに関係する種

ヨメゴチのサムネイル写真
ヨメゴチ台湾/老鼠 英名/Japanese longtail dragonet海水魚。水深20-200mの砂泥地。深場に多い。千葉県外房〜九州南岸の太平洋沿岸、新潟県柏崎市〜九州南岸の日本海・東シ・・・・
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