ぼうずコンニャクの食べる魚貝類だけでなく多彩な生物の図鑑です。掲載種は2500種以上、食用の水産生物の一般的なものは総て網羅。検索法・食べ方を詳しく解説しています。

シマチビキ(英名/Obliquebanded snapper)

Scientific Name: Pristipomoides zonatus (Valenciennes,1830)

シマチビキの形態写真

体長40cm前後になる。やや側扁し猫の目の形で全体に赤く、黄色い斜め横筋がある。

  • 魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度

    ★★★★★

    知っていたら学者級

    ★★

    地域的、嗜好品的なもの

    ★★★

    美味
    分類
    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目フエダイ科ヒメダイ属
    外国名
    英名/Obliquebanded snapper
    学名
    Pristipomoides zonatus (Valenciennes,1830)
    漢字・由来
    漢字 縞血引
    由来・語源 ヒメダイ(血引)に近い種類で体側に横縞があるという意味合い。
    地方名・市場名
    ハワイで「Ukiuki Uku」。
    サクラダイ/東京都小笠原諸島(20170622川崎北部荷)
    アカヌチャー(アカヌチャ)/沖縄県
    生息域
    海水魚。南日本。主に100メートルより深場。
    小笠原諸島、北硫黄島、土佐湾、(屋久島)、沖縄諸島、南大東島。
    インド-太平洋(ニューギニア島、オーストラリア西岸・北岸・ツアモツ諸島以東を除く)、ガラパゴス諸島。
    生態
    基本情報
    関東には小笠原から入荷してくる。鹿児島県などでも水揚げがあるがマチ類のなかでも利用度の低い魚で持ち帰らないことの方が多い。また関東でも小笠原の魚のなかでは評価が低い。
    ただし上質の白身でクセがなく上品。値段的にもフレンチや洋食などに使いやすいと思う。
    水産基本情報
    市場での評価/関東には小笠原諸島より入荷してくる。入荷量は少ない。白身としてやや高値。
    漁法/釣り
    産地/東京都
    選び方
    触って張りのあるもの。色鮮やかなもの。
    味わい
    旬は春から夏。産卵後以外はあまり味に変化はない。
    鱗は薄く取りやすい。皮はやや厚くしっかりしていて熱を通すと鮮やかに赤く発色する。骨はあまり硬くない。
    透明感のあるやや水分の多いクセのない白身で、透明感は長続きする。熱を通すと少し締まる。
    栄養
    寄生虫
    食べ方・料理法・作り方
    煮る(煮つけ)、ソテー(バター焼き)、汁(潮汁、みそ汁)、生食(皮霜造り、セビチェ、カルパッチョ)、焼く(塩焼き)、揚げる(唐揚げ)
    シマチビキの酒塩煮シマチビキの酒塩煮 水洗いして頭部を落とし、梨子割りにする。これを湯に通して冷水に落とし、残った鱗やぬめりを取る。水分をよくきり、酒、塩、水で煮る。火が通ったらふりしょうがをして出来上がりだ。皮目が赤く発色してきれいである。この皮の味は天下一品。ヒメダイ属のなかでは水っぽいが、煮ることで身が適度にしまり、上々の味になる。
    シマチビキのしょうゆ煮シマチビキのしょうゆ煮 水洗いして頭部を落として半分に割る。これを湯通しして、冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。水分をよく切り、酒、砂糖、しょうゆ、水で煮上げる。仕上げにしょうがの搾り汁を振る。しょうがの薄切りと一緒に煮てもいい。こってり甘辛く煮てあるので、ご飯にとても合う。
    シマチビキのバター焼きシマチビキのバター焼き バター焼きは沖縄で戦後に生まれた郷土料理である。基本的にバターではなく、より軽い味のマーガリンを使う。小振りの魚を丸のままソテーするのが普通だが大きな魚を切り身にして料理してもいい。シマチビキは切り身にして塩コショウする。これを多めの油でソテー。火が通ったら油を捨ててマーガリンで香りづけする。仕上げにしょうゆを落とすとご飯によく合う。
    シマチビキの潮汁シマチビキの潮汁 水洗いして三枚に下ろし、刺身などにした残りのあらを集めて置く。これを湯通しして冷水に落とす。ぬめりや残った鱗、血液などを流す。これを昆布だし(水でもいい)で煮だして酒、塩で味つけする。非常に上品でいながらこくのあるうまい汁になる。
    シマチビキの皮霜造りシマチビキの皮霜造り 主に小笠原からくるので血合いが鈍くなっていることが多い。鮮度さえよければ単に刺身にしてもいいが、皮が比較的柔らかいので生かして使ってみた。三枚に下ろして血合い骨を抜く(大型は血合い部分を切り取る)。皮目に布巾などをかぶせて湯をかけて氷水に落とす。よく水分を切って少し置いてから切りつける。身に甘みがあり、皮は適度な食感で独特の風味がある。いい味だと思う。
    シマチビキのセビチェシマチビキのセビチェ 三枚に下ろして皮を引き、やや小さめに切りつける。これに柑橘類(ライム、レモンなど)のしぼり汁と塩を加えて和えて置く。表面が白くマリネされたら辛みの強い青唐辛子、玉ねぎ(紫玉ねぎ)、チコリ、トマトなどを加えて和える。野菜類はお好みで。涼やかな味でスピリッツに非常に合う。
    シマチビキの塩焼きシマチビキの塩焼き 小振りのものは丸のままで、大型は切り身にして使う。まずは振り塩をして1時間以上寝かせる。これをじっくりと焼き上げる。なんといっても焼き上げた皮のうまさに感動するはず。身は適度にしまり、適度に繊維質で身離れがいい。チダイの塩焼きを思わせる味わいだ。
    シマチビキの唐揚げシマチビキの唐揚げ 腹の薄い部分や尾に近い部分を集めて適宜に切る。よく水分を切り、片栗粉をまぶして置く。表面に水分が上がってきたら再度片栗粉をまぶす。これをじっくりと揚げる。表面が香ばしく中は柔らかくほんのりと甘味があっていい味にあがる。
    好んで食べる地域・名物料理
    加工品・名産品
    釣り情報
    歴史・ことわざ・雑学など
    参考文献・協力
    『日本産魚類検索 全種の同定 第三版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「シマチビキ」を使用したレシピ一覧

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