ぼうずコンニャクの食べる魚貝類だけでなく多彩な生物の図鑑です。掲載種は2000種、食用の水産生物の一般的なものは総て網羅。検索法・食べ方を詳しく解説しています。

オオヒメ(Snapper,Sea-perch)

学名:Pristipomoides filamentosus (Valenciennes, 1830)

代表的な呼び名クロマツ

オオヒメの生物写真一覧 (クリックで上に拡大表示)
体長80cm以上になる。鱗はヒメダイと比べると大きく、体側は赤みがかったベージュ。尾鰭の後縁は赤く、目はしずんだ黄色。頭部背側に暗色の細かい斑紋がある。目はしずんだ黄色。尾鰭の後縁は赤。鱗はヒメダイなどと比べて大きい。

オオヒメの形態写真

体長80cm以上になる。鱗はヒメダイと比べると大きく、体側は赤みがかったベージュ。尾鰭の後縁は赤く、目はしずんだ黄色。頭部背側に暗色の細かい斑紋がある。

  • 魚貝の物知り度 食べ物としての重要度 味の評価度

    ★★★★

    知っていたら達人級

    ★★★

    一般的な水産物(流通量は多くも少なくもない)

    ★★★★

    非常に美味
    分類
    顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区刺鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目フエダイ科ヒメダイ属
    外国名
    Snapper,Sea-perch
    学名
    Pristipomoides filamentosus (Valenciennes, 1830)
    漢字・由来
    漢字 大姫
    由来・語源 ヒメダイに似て大型になるという意味合い。
    ヒメダイの語源などは不明。
    地方名・市場名
    別名、クロマツ。
    オオマス/東京都八丈島
    オゴ/東京都
    オゴダイ/東京都
    グルクンマチ/沖縄県宮古
    ヒメ/東京都
    マーマチ/沖縄で一般的
    生息域
    海水魚。100mよりも深場。
    伊豆諸島、小笠原諸島、和歌山県周参見、高知県柏島、種子島、琉球列島、南大東。神奈川県三崎では幼魚。
    台湾、東沙諸島、西沙諸島、南沙諸島、インド-太平洋。
    生態
    小魚やイカ、ヒカリボヤなどを餌としている。
    産卵期は沖縄では4月〜8月。
    基本情報
    沖縄、鹿児島、伊豆諸島、小笠原などが産地。
    10kg近くなる大形魚で、関東、九州、沖縄では重要な食用魚である。
    高級魚で、主に料理店で利用され、小売りされることはほとんどなかった。関東、沖縄、九州では古くからプロ(水産業者)の間では馴染みの深い白身魚。
    刺身や塩焼き、煮つけ、吸い物の種など用途が広い。
    水産基本情報
    市場での評価 入荷量は少ない。関東では白身の高級魚で一定の評価があり、値はやや高値安定。
    漁法 釣り。
    産地 沖縄県、東京都、鹿児島県
    選び方
    触って張りのあるもの。鰓が鮮紅色であるもの。古くなると白っぽく退色する。
    味わい
    旬は春〜夏。
    比較的年間を通して味がいい。
    鱗は大きく硬い。皮はほどよい硬さで霜皮造りにもできる。骨はあまり硬くない。
    白身でほどよく繊維質で身離れがいい。まったくクセがない。熱を通しても硬くならない。
    料理の方向性
    やや高値だが歩留まりがよく、大形魚は無駄なく切り身が取れる。白身で適度に繊維質で熱を通しても硬く締まらない。刺身はもちろんだが、煮る、焼く、ソテーするなどなんにでも使える。すべて美味。フレンチでの需要も高そう。
    栄養
    寄生虫
    食べ方・料理法・作り方
    生食(刺身、カルパッチョ、焼霜造り)、汁(みそ汁、潮汁)、煮る(煮つけ)、ソテー(バター焼き、ポワレ)、焼く(塩焼き)
    オオヒメの焼霜造り焼霜造り 皮は厚みがあって硬い。霜皮造りではこの熱くて硬い皮が気になる。あぶるときは強火で表面が焦げるくらいに仕上げる。皮と皮下に甘み、うま味があり、あぶった香ばしさもあってとてもおいしい。
    オオヒメのカルパッチョカルパッチョ 水洗いし、三枚に下ろして皮を引く。出来るだけ薄切りにして置く。皿ににんにくとこすりつけ、オリーブオイルとルッコラをしいて、オオヒメの切り身を均等に並べていく。並べ終わったら上からスプーンなどでとんとんとたたく。上からディルを散らし、ミニトマトの薄切りを並べる。仕上げに振り塩をして再度オリーブオイルをかける。
    オオヒメの刺身刺身 血合いの色が濃くなるのが残念ではあるが、刺身は絶品。クセのない上質な白身で大型のものには適度に脂がのっている。脂のせいかほどよい硬さで、うま味があってとても味わい深い。
    オオヒメのみそ汁 あらなどから実に見事なだしがでる。味にイヤミがない。みそ汁は野菜などと一緒に煮てもいい。あらからのだしが野菜の味を引き立てとても味わい深い。またあまり具を入れないで作ってもおいしい。野菜たっぷりに作ると単に汁ものではなく、ご飯のおかずとしても主役級になる。
    オオヒメの煮つけ煮つけ あらでも切り身でも皮付きでの煮つけは絶品中の絶品。煮ると身はしっとりとして適度にほぐれやすく、身離れがいい。皮はそれだけでもごちそうに思えるほどにうまい。基本的には湯通しして鱗などを取り去り、水切りする。これを昆布だしか水と酒、みりんで煮る。薄口しょうゆと塩を使ってあっさりと味つけして美味。
    オオヒメのポワレポワレ あっさりした白身で熱を通しても硬く締まらないので、油を使ってソテーしてもうまい。ここでは切り身に塩コショウし、オリーブオイルでじっくりと皮目が香ばしくなる程度にソテー。切り身を取りだし、クールブイヨンと白ワインでデグラッセしてソースにした。
    オオヒメのバター焼きバター風味 切り身に塩コショウして少し寝かせる。これをくせのない油でじっくりとソテー。仕上げに市販のガーリックバターで風味づけしたもの。ソテーしても硬く締まらずふっくらと仕上げる。パンなどとの相性が抜群にいい。
    オオヒメの刺身塩焼き 切り身に塩をして半日程度寝かせる。これをじっくりと焼き上げる。皮目から実にいい香りが立ち上がる。身はしっとりとしてふくらみ、甘味が強い。
    好んで食べる地域・名物料理
    加工品・名産品
    やや高価であり、切り身にもなる大形魚なので加工品になることはまずない。
    釣り情報
    歴史・ことわざ・雑学など
    参考文献・協力
    協力/田中水産(鹿児島県鹿児島市)
    マチ類(奄美、沖縄、先島諸島)の資源評価/沖縄県水産技術開発センター、沖縄水産試験場
    『図説有用魚類千種 正続』(田中茂穂・阿部宗明 森北出版 1955年、1957年)、『日本産魚類検索 全種の同定 第二版』(中坊徹次編 東海大学出版会)
  • 主食材として「オオヒメ」を使用したレシピ一覧

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