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市場での評価・取り扱われ方◆年間を通じて入荷の多いもの。重要魚。網でとったものは大衆魚だが、釣りものは高級魚。 生息域◆北海道から東シナ海まで、日本ではもっとも馴染みの深い魚である。しかも水深2メートル足らずの港のなかから、水深150メートルの深海まで広く棲息している。 大きさ◆40センチ前後になる 漢字◆「真鰺」、「鰺」、「阿遅」。広辞苑他 「鰺」の文字は「参」が旧暦の3月、太陽暦の5月にあたり。この頃がマアジの旬ということからくる。静岡県沼津市の干物の加工業者の話。参考/『島根のさかな』島根水産試験場 監修・中坊徹次、岩本宗昭 「阿遅」は延喜式。『新釈魚名考』(栄川省造 青銅企画出版) 由来◆他には「味の良さから」「あじ」となったという説が多々見受ける。ただしこれは間違いだろう。渋澤敬三の『日本魚名の研究』に一次的魚名を「一見常識的にみて意味のわからないもの」としているがアジなども代表例。 『新釈魚名考』に「海岸近くでも容易に、しかも大量にとれたために「あじ」の魚名は古くからあり〈あ〉は愛称語、〈じ〉〈ぢ〉は魚名語尾であり〈あじ〉とは美味な魚の意味だろう」としている。これも納得がいかない。むしろ「海岸線でありふれた魚」という意味合いで〈あじ〉だと思う 呼び名・方言◆市場では単に「あじ」。 産地としては知名度からは大分県の佐賀関などがあがる。ただし量的にはわずかなもの。全国的にみると長崎県、山口県、島根県など日本海がマアジの代表的な産地である。また加工業者など一定以上の品質、脂ののりをもとめる筋にも定評がある。 真夏の一時期を外して日本全国どこかで産卵していて、産卵期自体も長い。ということで年間を通して安定したマアジが入荷してくる。 市場では1キロ500円ほどのものから5000円を超えるものまで1種類間での格差が出る。これは釣り(高い)か網(安い)でとったか? 産地はどこなのかなどで分かれる。 市場では値の高いマアジは活けしめなど出荷にも気を配ったものをよく見かける。大分県の「関あじ」、宮崎県の「灘あじ」、鹿児島県の「華あじ」。どれもハズレのない一級品揃いだ。また玄人筋に人気なのが淡路島周辺のマアジ。値段から考えるともっともお買い得なものだ。 島根県の「どんちっち」というのは旬の時期の身に脂量を測定して、定評のある浜田市のマアジから選別して出荷したもの。 「関あじ」というもの。豊後水道の海流の早い場所の地つきのものを釣り上げ、一定期間畜養して締めて出荷する。マダイなどではよく行われていたものだが、これを大衆魚であったマアジにも適応したもの。値ははるもののやはりうまい。ちなみにこの「関」というのは大分県佐賀関町の町名をとったもの。市場などで偽物が横行しているので注意が必要。 また偽物なんてものではないがムロアジ属のマルアジは見た目が紛らわしい。この見分け方は左の「マアジとマルアジの違い」を参考にして欲しい。 ◆食べてみる◆ マアジは晩春から晩秋までがうまいのではないかと思う。ただし産卵期は南北で長く、ここで言う旬とは関東の市場での目安だ。全国的には年間を通じてうまい 千葉県外房は関東でも屈指の観光地である。花つみ、海水浴、釣りと手軽さが受けて民宿なども多い。この外房名物が「なめろう」である。三枚に卸して血合い骨、腹骨をとり皮をはぐ、これを青じそ、ネギ(玉ねぎ)、しょうが、そこにみそを加えて包丁で細かくたたく。この場合、包丁は切れ味がよくないともったりする。これがピカイチ、肴にご飯に最高の味わい。刺身、塩焼き、フライなど総て美味。 ●江戸前寿司に関しては寿司図鑑へ! ●徳島の姿寿司に関しては寿司図鑑へ! ●沼津の駅弁「港あじ鮨」の寿司図鑑へ! ●干物に関しては干物図鑑へ! ●本サイトの無断転載、使用を禁止する |
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