シノビテングハギ
シノビテングハギの形態写真一覧 (スワイプで別写真表示)
36cm SL 前後? 側面は目の形をしていて、側へんする。尾鰭はほぼ截形(後縁が直線に近い)で尾柄部に2個の骨質板があり左右に張り出す。尾柄部の背側と腹側に欠刻がある。後鼻孔の直後,眼の前方に1本の溝がある。背鰭棘Ⅵ・27、胸鰭16、腹鰭Ⅰ・3。[画像は東京都利島沖 30cm SL・560g] 36cm SL 前後? 側面は目の形をしていて、側へんする。尾鰭はほぼ截形(後縁が直線に近い)で尾柄部に2個の骨質板があり左右に張り出す。尾柄部の背側と腹側に欠刻がある。後鼻孔の直後,眼の前方に1本の溝がある。背鰭棘Ⅵ・27、胸鰭16、腹鰭Ⅰ・3。[画像は東京都利島沖 30cm SL・560g] 尾鰭はほぼ截形(後縁が直線に近い)で尾柄部に2個の骨質板があり左右に張り出す。
魚貝の物知り度 |
★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 |
★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 |
★★★★★ 究極の美味 |
分類 |
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目ニザダイ亜目ニザダイ科テングハギ属
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外国名 |
剝皮仔、打鐵婆、倒吊、粗皮仔、大眼鼻魚
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学名 |
Naso tergus Ho, Shen and Chang, 2011
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漢字・学名由来 |
漢字/忍天狗剥 Sinobitenguhagi
由来・語源/〈Naso tergusには標準和名が与えられていなかったため,本研究では中之島産標本(KAUM‒I. 52262)に基づき,新標準和名シノビテングハギを提唱する.これは本種が頭や体,鰭に目立つ模様がないことで特徴づけられること,本種の「隠れる」を意味する種小名が本種と同属他種の未成魚が混同されていたことを表すことに因む〉『鹿児島県トカラ列島から得られた日本初記録のニザダイ科シノビテングハギ(新称)Naso tergus 松沼瑞樹・本村浩之』
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地方名・市場名 |
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概要
生息域
東京都利島沖(利島周辺で岩崎薫さんが釣り上げる)、三重県志摩(三重県志摩市志摩町片田、片田漁港定置網)、屋久島、トカラ列島中之島沖、琉球列島。
台湾。
生態
基本情報
新種記載されたのが2011年で生息域も生態もわからない。
当然、漁獲量も、食用魚としても評価などもない。
国内で見つかっているのも数十固体に過ぎないのだと思われる。
水産基本情報
選び方・食べ方・その他
選び方
触って張りのあるもの。退色して黒がくすんでいるもの。
味わい
旬は不明だが、6月の固体は脂がのっていて非常に味がよかった。
鱗は非常に細かくとれない。皮と一体化しているので皮ごと剥ぐ。
血合いの赤い白身で脂は皮下と身に混在している。熱を通しても硬く締まらない。
栄養
危険性など
食べ方・料理法・作り方
シノビテングハギの料理法・レシピ・食べ方/生食(刺身)、焼く(塩焼き)、煮る(煮つけ)、揚げる(フライ)、汁(みそ汁)
シノビテングハギの刺身 水洗いして三枚に下ろして皮を引く。腹骨・血合い骨を取る。これを刺身状に切る。ニザダイ科の臭みはまったくない。血合いが赤く、適度に繊維の存在が感じられるが口に当たるほどではない。食感もあり、食べていて実に喜ばしい味。うま味・甘味ともにとても豊かで非常にうまい。
シノビテングハギの塩焼き 三枚に下ろし皮付きのまま切り身にする。振り塩をして1時間前後寝かせてじっくりと焼き上げる。焼き上がりが柔らかい。焼き上げたときの香がよく、身はほどよく繊維質で口に入れたときのほぐれ感が心地よい。魚の塩焼きとしてトップクラスの味である。
シノビテングハギの煮つけ 三枚に下ろして皮付きのまま湯通しする。冷水に落として皮目のざらざらをできるだけ取る。皮を剥いて煮る方が簡単かも。これを酒・醤油・水で煮る。みりん、砂糖で甘味を加えてもいい。煮ても硬くならないのが素晴らしい。身にも味がある。
シノビテングハギのフライ 身が締まっていて、適度に繊維質なので、フライには向いていないとみた。三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。皮を引き、塩コショウして小麦粉をまぶし衣をからめ、パン粉をつけて揚げた。予想に反してあげても硬く締まりすぎず、ふんわりしっとりとした揚げ上がりとなった。思った以上においしい。
シノビテングハギのみそ汁 中骨を中心にあらを集めて置く。湯通しして冷水に落としてぬめりなどを落とす。水分をよくきり水から煮出してみそをとく。皮周辺から強いうま味が出るが、皮自体は除去した方が食べやすかったと思う。嫌みのない味で非常に強いうま味豊かなみそ汁になる。
好んで食べる地域・名物料理
加工品・名産品
釣り情報
歴史・ことわざなど