202408/25掲載

銭州のサメのおこぼれマダイを食べる 1、兜煮

頭だけの煮つけだけれど、部分部分に味のドラマがある


ここまで大きいと、どこから食べていいのか見当もつかない。
いきなり唇にちゅーなのである。
このぶるんぶるんとした食感の唇ウマシ。
皮も絶品というか、皮だけで料理一品と同じくらいの存在感がある。
あっちゃこっちゃの身のおいしさも、名状しがたい。
あえていうと身の筋繊維のほどよいほぐれ感と、締まり具合と、うま味で、ただただうまいとしか言えそうにない。
泣けてくる。
付着している皮や身だけで、胃の腑のご飯用の隙間がなくなる。
鱈腹食べるではなく鯛腹食べる、だ。
満腹になり、食べ疲れてダウン。
銭州のサメくん、ありがとさん。

頭だけで3㎏弱のおばけマダイ


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産、クマゴロウが銭州で、やったー! 釣れた、と思ったらサメにがぶり、とやられたタイではなく、これぞまさしく半タイである。
半タイなのに重さ3㎏弱もある。いったいどないな大きさやねん、と思わないではいられない。
それにしてもサメだってかなりドでかいに違いない、が種類は不明だ。
釣り師の天敵、サメのおこぼれをいただいて、喜んでいるボクもへんだけど、これをうれしそうに持って帰ってくるクマゴロウだって変だ。
変だけどありがとう!
兜だけなのにひと抱えもある。
かまを外して頭部だけにして半割にする。
いろんな料理を作ったが、初手は兜煮。
兜は湯通しして、冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。
水分をよくきり、酒・みりん・濃口醤油・溜まり醤油・水、しょうがの中で煮る。

このコラムに関係する種

マダイのサムネイル写真
マダイRed sea-bream海水魚。水深30メートル前後から200mの岩礁域、砂礫底、砂底。稚魚、幼魚はより浅場にいる。北海道全沿岸〜九州南岸の日・・・・
詳細ページへ

関連記事 ▽




呼び名検索

方言を含む全ての名(標準和名,方言,呼び名,外国名,学名)から水産物を検索します。

閉じる