202408/07掲載

キジハタの刺身を虎の尾で

夏の凄まじい暑さの夜の刺身には虎の尾


キジハタ(アコウ)の刺身に虎の尾をちょんとのせて、酢・醤油をからめて口に運ぶと、刺身の豊かなうま味と甘味がきて、虎の尾の青い香りがして辛味がずんずんときて、酢と醤油がきて、となる。
今年の虎の尾はやけに辛い。
キジハタは下ろして2日目で、佐渡産は比較的〆が弱いので、食感は弱くなっているがうま味は豊か、だ。
体に熱が溜まっているので、刺身だけでは、あっさりしたうまい刺身を食べただけの中途半端な気分にしかならない。
鋭角的な刺激を放つ、青い唐辛子は、味の強いアクセントにもなるし、体の熱を取り去ってくれる。
夜の無気力さがとれるのもいい。
この日の深夜酒はソジュ1ぱいだけだけど、いい一時が過ごせた。

刻むと辛味が目を刺す


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産でキジハタを買う。新潟県佐渡からのものである。
35cm・0.6kg前後で形が揃っていた。
キジハタ最大の産地は今や日本海周辺である。古くは瀬戸内海の魚だったが、ぐるり回って山口県北浦(日本海側)で揚がり始め、今や日本海全域でまとまってとれている。
なんとなく夏枯れムード漂う市場の中でもいちばん光っていたかも知れぬ。
当日は比較的薄く刺身に引いて食べ、翌日は少し厚めに切って、またまた刺身にする。
2日目の刺身には午後になってやって来た、三重県尾鷲市の虎の尾を添えた。
虎の尾は尾鷲市特産の唐辛子で辛味も香りも高い。
収穫したばかりを岩田昭人さんが送ってくれたのだ。
虎の尾は種を取り、刻む。
醤油・酢を合わせて虎の尾を加える。
キジハタは皮を引き刺身にする。

このコラムに関係する種

キジハタのサムネイル写真
キジハタRedspotted Grouper海水魚。沿岸の水深5-25mの岩礁域。北海道寿都、津軽海峡、青森県・[山形県鼠ヶ関]〜九州南岸の日本海、東シナ海沿岸、・・・・
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