202407/21掲載

真鶴町岩産カゴカマスの肝入りみそたたき

「みそたたき」にはうま口の酒と、この日限りかも知れないが思う


クロタチカマス科の魚は肝がとてもうまいので、「肝入りのみそたたき(なめろう)」をよく作る。
今回のカゴカマスなど非常に大型で、大きいぶん肝も大きい。
「肝入りのみそたたき」を作っておくれと言わんばかりであった。
カゴカマスのを「肝入りのみそたたき」をちょびちょびっとつまみながら、やはり肝入りがうまいなー、と思ったり、でもあんまり食べるとお腹に響かないかなと思ったりした。
あにはからんや、このたっぷり肝入りの「みそたたき」は濃厚でいながら、後味がよいので箸が伸びて止まらない。
あまりにもうまいので、翌日の「さんが焼き」が作れなくなる、なんて危惧を感じたりもするくらい。
意外にうま口の酒が合うのはなぜだろう。近所で売られているボク好みの酒、高清水を合わせたが、酒も「肝入りのみそたたき」も相乗効果でおいしいので、またまた困ったものである。

肝入りのさんが焼きはふんわり柔らかく膨らむ


ちなみに翌日はしっかり「さんが焼き(これは千葉県の郷土料理の呼び名だけど、他の地域で見た事がない)」を当然のごとく作る。
といっても南部鉄器のパンに薄く油を塗って上火で焼き上げただけだ。
ご飯のともなので塩分過多とは思うが醤油を数滴たらす。
この数滴の醤油を垂らすだけでやけにご飯に合う。
千葉県千倉の民宿でソテーした「さんが焼き」、脇にマヨネーズが朝ご飯に出たけど、それもまたよし、だと思っている。

定置網に入るものと比べると二回り以上大きい


7月12日の神奈川県小田原魚市場、岩(真鶴町岩)の場所にあったのがカゴカマスである。隣に置かれてあったスミヤキ(カゴカマス)と同様、釣り漁で揚がったことは知らなかった。我ながら知らないことが多すぎる。
駿河湾東部でもそうだがカゴカマスは小型が多かった。ところが今回の個体は1㎏近い(体長40cm・919g)。こんな大きなカゴカマスはお初である。
三枚に下ろして背の骨が多い部分から身をスプーンなどでかきだす。
肝はゆでておく。生でもいい。
ここにねぎ、みょうが、しょうがなどの香りのある野菜、みそを加えて切れる包丁でたたく。
たたき加減などもお好みで。
料理に正解はない。

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カゴカマスのサムネイル写真
カゴカマスRoyal escolar海水魚。水深135〜540メートル。東京湾から九州までの太平洋沿岸、新潟県、兵庫県浜坂、島根県敬川沖、山口県の日本海沿・・・・
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