202311/03掲載

10月最後のカツオは日本海は敦賀産

日本海の4㎏カツオは触って堅い

大きなカツオ

カツオの旬がだんだんわからなくなってきている。11月初旬には太平洋側の下りガツオもとれているだろうし、鹿児島県でも揚がっている。そして日本海だ。島根県浜田市などあの巨大な競り場にずらりとカツオが並んでいる。そして今回のものは若狭湾北部敦賀産なのだ。
太平洋側のカツオは鹿児島県沖などの居続けのカツオもいるが、基本的に北上(上り)してまた南下(下る)してくる。下りの方が脂はのっていて旬がわかりやすい。個人的には日本海のカツオは回遊経路がわからないためもあって旬がいまだにわからない。
ちなみに日本海で揚がるカツオを迷いガツオなんて変な言いかたするのは止めた方がいい。人間は迷うけどカツオは温かい海に沿って北上する。日本海の温暖化から回遊域が広がっただけの話である。
さて、福井県は嶺南と嶺北でまるで別の県のようである。嶺南敦賀は若狭湾にめんし、滋賀県の真北であり、京都府の隣だ。嶺北が北陸なのに対して近畿とか畿内といった感じがする。あの敦賀からカツオがくるんだと思うと感慨深い。
余談になるが市場流通の魚にはこのような【心の中での旅の時間】が持てるのがいいのである。

魚屋曰く、今回の若狭湾産の中ではハズレ

カツオを下ろす

カツオは3㎏前後が多いので4.3㎏は立派である。八王子総合卸売協同組合、舵丸水産のクマゴロウが持ち上げているのを見ても重そうである。何本か仕入れている中で脂ののりではハズレだというが、ボクとしてはハズレでもなんでもなかったのは食べてみてわかったことだ。
当然、半身買いなので初日は刺身しかない。背と腹に分けて料理ごとにペーパータオルにくるむ。

これだけ脂が乗っていれば言うことなし

若狭湾産カツオ

初日は背を平造りにしてみた。これがシコシコと硬く感じるほどで、クマゴロウの「明日の方がうまいかもよ」というのがわかる気がした。それでもこの程よい酸味、口中奥の方で感じる脂が溶ける感覚など無類の味である。
上物カツオは本マ(クロマグロ)以上だと言う人もいるが、比べようとしても違いがありすぎて、比べられない。ただ、並べられたらカツオを選ぶ可能性が高い。
ちなみにクマゴロウの言うとおり、翌日の方が上だった。どうやら若狭湾のカツオは四国・紀伊半島で日戻りなんて呼ばれているものに匹敵する鮮度らしい。
福井県がカツオの産地になるのは、決して喜ばしいことではないが、うまいものはうまい。

このコラムに関係する種

カツオのサムネイル写真
カツオStriped tuna, Skipjack tuna, Oceanic bonito海水魚。日本近海。日本海北部には少ない。朝鮮半島南岸、済州島。世界中の熱帯〜温帯海域。・・・・
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