202304/07掲載

宇部産ニシ

大きくて美しい貝殻


山口県宇部市の青山鮮魚、青山時彦さんに貝をいろいろたくさんいただいた。長年探し続けていた貝もあって、感謝の致しようがない。
中にテングニシが入っていた。宇部ではアカニシとともに「ニシ」で、山口県瀬戸内海側東部では「カスビ」とも呼ばれている。琉球列島をのぞけば、流通する巻き貝の最大種である。
愛知県でも水揚げがあるが、圧倒的に西日本に多く、またよく食べられている。貝類の豊富さでは山口県宇部は国内でも屈指である。様々な巻き貝があるなかのひとつだ。
東日本ではめったに手に入らない貝で、西日本を旅する度に買い求めている。

上品な味で食べ飽きない


基本的にゆでて食べるものだと考えている。今回も塩水に入れて火をつけ10分間ゆでる。そのまま鍋止めしてテトラミンのある足の唾液腺、消化器を外して食べた。
くせのない上品な味で、食べ飽きることがない。
有明海の漁師さんが、漁終わりに塩ゆでをつまんでいた光景を思い出しながら食べた。毎日、なんとなく食卓にある、そんなものだそう。

このコラムに関係する種

テングニシのサムネイル写真
テングニシFalse fusus海水生。水深10〜50メートルの砂地。千葉県房総半島以南。熱帯インド・太平洋。・・・・
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