202303/26掲載

3月25日 「じんば」うまし!

平安期以前から食べていた


兵庫県香美町香住の競り場に「じんば」が並んでいた。島根県隠岐知夫村で食べて以来のホンダワラである。最近、アカモクが注目を浴びているが、ホンダワラには別種のおいしさがある。
競り場では当然、個人では手に入らないので但馬漁業協同組合にお願いして1袋手に入れていただく。これを日々料理して、とうとう1袋全部食べ尽くしてしまった。もっと買って来るべきだったと後悔したがもう遅い。
ホンダワラの古名は「なのりそ」で、古代から食用になっていた海藻である。残念ながら、徐々に食文化が衰退している。食文化があって盛んに食べられていたものを、知らない(食べない)からといって、食文化を放棄するのは危険な時代が来ていると思っている。新しい食文化を取り入れる前に、古き食文化を見直すべきだと思っている
但馬漁業協同組合には、より簡単に家庭に持ち込める商品の開発をお願いしたいと思っている。
大げさではなく、一度食べたら病みつきになる味である。ぜひ一度お試し願いたい。

下ゆでする


食べ方は簡単至極。下ゆでして放冷(おか揚げ)にする。冷めたら小分けにして冷凍保存するだけである。

兵庫県鹿島地方の定番、「じんば」の煮物


煮物は下ゆでした「じんば」を適当に切る。
鍋に少量の水・砂糖・醤油・酒を煮立てて煮る。
味つけは控えめがいい。写真は京都府宮津市の平てんと一緒に煮たもの。

「じんば」の粥


単調な粥に海藻の風味と食感をプラスできる。

「じんば」のみそ汁


みそ汁の具としてはワカメよりも食感がいい。

「じんば」の湯豆腐


昆布だしで豆腐とともに煮ながら食べる。

このコラムに関係する種

ホンダワラのサムネイル写真
ホンダワラ太平洋沿岸、八丈島、九州。日本海新潟県以南、朝鮮。潮間帯下の岩礁に付着。初夏になると流れ藻となってただよう。・・・・
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