202509/06掲載
産地不明、太平洋側のボタンエビ壊れがうまい
ボタンエビは壊れでも鮮度抜群で味も変わらない

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に産地不明のボタンエビがきていた。
小振りで見た目にはあまりいい状態ではないが、鮮度はいい。
明らかに千葉県銚子以北の底曳き網で揚がったものである。
タラバエビ科のタラバエビ属のエビは近年高騰している。
完品はとても手が出ないことが多いので、思わず手が出た。
一般に、「ぼたんえび」と呼ばれている標準和名トヤマエビはカゴ漁でとっていることが多いので、ときに生きているものが混ざるが、太平洋側の標準和名ボタンエビは底曳き網でとっているので品質にばらつきがある。
トヤマエビは比較的流通量が多いが、ボタンエビの流通は少なく貴重でもある。
今回のは壊れもあるものの、見つけると必ず買うのは流通量が少ないからだ。
ねっとりと甘いエビの味がご飯にあう

タラバエビ属(甘エビなど)を醤油でからめて飯にのせて食らうのが、滅法好きな今日この頃。
十日をおかず、この甘味の強いエビの殻を剥いて刺身にし、醤油と三重県尾鷲市の青い唐辛子「虎の尾」をからめてご飯を食べている気がする。
ボタンエビは甘エビ(ホッコクアカエビ)よりも若干ではあるが食感が強く、甘味は同じくらいに強い。
ご飯と同時に口に放り込んで両方の甘味を楽しむといった感じの食べ方だ。
ご飯をうまく食べるために不可欠なのが、多種類のアミノ酸が生み出す甘味と醤油のうま味だということがわかる。