202509/04掲載

新潟市、越後新川の生物・食物図鑑 フジノハナガイ

越後新川の浜は非常に美しい、だからこそこの二枚貝がいる


新潟県西区五十嵐新川漁港周辺の生物・食物図鑑を作っていく。
新川漁協やその周辺には自然界にも、食べ物にも詳しい猛者がたくさんいる。
この猛者とともに見つけた生物・食物の一番目は砂浜にいるフジノハナガイである。
大きさ1cm前後の小さな小さな二枚貝だけど、実に美しい。
形はスヌーピーのようだし、名前の通り「藤の花」の花弁のようだ。
やたらに美しく、しかも可憐である。
昔々は子供達の格好の遊び相手だった。

波打ち際で波遊びしているスヌーピー


この美貝はどこにいあるのか?
波が届く波の先のところ。
波打ち際の際の、際にいる。
ここで足踏みすると砂の中から飛び出してくる。
そこに波が押し寄せてくるが、この波に乗ってまた陸側に押し上げられる。
波に乗って陸側へ、また深みの方に流れ、すぐに砂に潜ろうとする。
波の中できらきらと美しくきらめくのは、宝石のようである。
今どきの人はこれをサーフィンのようであるといい、古人はまるで波と遊んでいるようでもあると言った。

太陽光線の下できらきらと宝石のようにきらめく

砂の中に座り込んで一日、見ていても飽きないと思う。
この美しい貝を見に来てもらいたいものだが、問題はこのきれいな浜が年々減少していることだ。
見て、最低限持ち帰るのはいいとしても、このような砂浜の生き物は、すぐに消えてしまう。
少しでも多くの方達と越後新川の浜で、この美しい貝を見ながら、未来を考えたいものである。
協力/島谷将之さん・星野健一郎さん(拓洋丸)・中務謙吾さん(すべて新潟県新潟市西区五十嵐新川)

このコラムに関係する種

フジノハナガイのサムネイル写真
フジノハナガイ海水生。潮間帯上部、波打ち際。[新潟県新潟市西区五十嵐浜]、九十九里以南、九州。台湾、中国大陸、シャム湾。・・・・
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