202503/06掲載

福島県原釜産(?)イシカワシラウオの刺身

味はほとんど同じだけど2種は2種だ


流通上、関東で「白魚(しらうお)」として売られているのはイシカワシラウオとシラウオの2種である。
シラウオの方が成長すると大きいものの、2種はとてもよく似ていて、区別をつけるのは難しい。
イシカワシラウオは海に、シラウオは汽水域にいる。
棲んでいる水域は違っても味はほとんど変わらない。
味があまり違わないので、魚類に興味がなければ、同種と考えてもいい。

ということで、イシカワシラウオの刺身は、単に「白魚の刺身」と考えたらいい。
晩秋11月から春4月にかけて漁が行われているので、「しらうお」として売られているものを慎重に同定しながら探すと、見つかる可能性大である。

イシカワシラウオの味の特徴は、透明でひ弱な姿にも関わらず、うま味・独特の風味が強く、食感も強いということだろう。
ワカサギやシシャモに近い魚なので、どこかしら淡水域の風味を感じるという共通点もある。
心地よい食感の後に来るのが、苦味である。
春が盛漁期で、その春に一番感じたい苦味が持ち味の魚なのだから愛されるに決まっている。

イシカワシラウオの刺身でご飯もあり、だけどやはり酒だな。

イシカワシラウオは久しぶりだ


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産にパック入りのシラウオがきていた。
ようく見るとイシカワシラウオで、産地は福島県らしいという。
福島県だとしたら相馬市原釜ではないかと思うが確実ではない。
ワンパックかって、その日の内に強めの塩水で洗い、水を切り、そのまま食べる。
シラウオ類の刺身くらい簡単なものはない。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

このコラムに関係する種

イシカワシラウオのサムネイル写真
イシカワシラウオIcefish海水魚。外海の沿岸域に生息。淡水域には入らない。青森県〜和歌山県の太平洋沿岸。・・・・
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