銚子産マダイ、兜だけの水炊き
最後にはつゆも具も、なんにも残らないマダイの、兜の水炊き

腹身の中途半端なところも入れたけど、かま(胸鰭まわり)なし、鰓蓋骨から前だけを水炊きにしたものだ。
写真で2人前。マダイの頭部は、体幹部分と等価にして1人前400円くらいだ。
もちろん頭部でもかま抜きなら、懇意にしている魚屋ならただでくれると思う。
腹部を少し入れたけど、これなしでも十二分に鍋になる。
考えてみると1尾丸買いの魚は安い。
節約生活は魚の丸買いで、といいたい。
魚屋と仲良くするのもいいものである。
マダイでいちばんうまい部分は皮だし、骨にくっついた身(筋肉)なのだ。
鍋ならあまり脂がないものでもうまい。
残念なことに養殖ものが多いものの、マダイの頭はスーパーなどでもたびたび見かける。
ブリでもマダイでも買わなきゃ、そんそん、だと思う。
昆布だしに酒・塩だけの単純なつゆだが、煮るほどにつゆが濃厚になる。
今回はつゆと具を一緒に食べるので、ずんずんと味がマダイの兜から放出されているのがわかる。
そして皮だ。
皮に強い味がある。厚みがなく布状でしかないのに身以上に脂が感じられるし、おいしい。
比較的庶民的な人間なのでこれだけで元を取ったような気がしてくる。
念のために、マダイの兜だけではこんなにうまいつゆとはならない。
昆布だしが加わっただけでもダメ。
今回、少量ずつだけど白菜や春菊、芹、白ねぎ、水菜、霜降りしめじ、など冷蔵庫を総ざらえして放り込んだ。
この海のもの山のものの融合が鍋の真骨頂だ。
しまいごろには、残ったつゆに日本酒を入れ、温めて火を消して、鍋つゆ酒にする。
飲み過ぎしまい翌日大いに後悔した。
並マダイは最近、上マダイよりも貴重だ

2025年2月20日に、八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産で千葉県銚子産マダイを見つけて、周りを見まわして何もないので買った。
どう見ても野締めだし、木曜日なのでトメかも知れない。
ただ、鮮度的にも問題なく、そして安い。
大きさもドンピシャリボク好みで体長36cm・1.1kgだ。
色が褪せているのはやはり野締めだからだろう。
以上は何度も書いている。
兜の水炊き。
兜は食べやすい大きさに切る。
湯通しして冷水に落とし汚れ、ぬめり、残った鱗を流して水分をよくきる。
これを昆布だしに酒・塩で煮ながら食べる。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。