202501/27掲載
厚岸のニシンの刺身を食べて思う。今、かな
手頃な値段なのにゴージャスな味の厚岸ニシン

魚体に触ろうと荷(発泡スチロールの箱)に手を入れると、冷たいという以上に痛いくらいだったので、持ち帰っても硬い。
三枚に引くと包丁が重い。
硬くて重いニシンである。
刺身に引いた時点で表面が滲み始めるのも厚岸の、冬のニシンの典型的なものだ。
臭味がないのでご飯にのせては、ご飯と一緒に口の中に収納していく。
さほど口に入れたと思わないのにボリュームを感じるのは、脂がとけて広がるせいである。
久しぶりに刺身醤油をかけ回して、しょうがと和えてご飯にのせて食べる。
今年になりずーとディスクにへばりついて不健康で重苦しい気持ちだったのが晴れる。
やはり背の青い魚の遊泳能力から来る力が刺身一切れにこもっている。
懐にも優しい、ってのがニシンのニシンらしいところであるし。
厚岸産は、形よし、脂ののりよし、なによりも鮮度よし

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に北海道厚岸産のニシンがきていた。
クマゴロウ曰く、バッキバッキである。北海道から航空便とはいえ、バッキバッキなのはホイル状の袋と氷の形のためだ。
これなら前浜から揚がったといっても信じる人がいるだろう。
持ち帰って昼ご飯に刺身にする。
若い頃、魚をあまり食べなかった時代があるので、鮮度や臭いには非常に敏感なのだけど、この北海道航空便の魚に臭味を感じたことはまったくない。
水洗いすると3個体が真子を抱き、1尾だけが白子を抱いていた。
三枚に下ろしてできるだけ、小骨を抜くのだが、抜きにくい。
これも鮮度がいいからだ。
しょうがと花柚子を添える。
■舵丸水産は、一般客に優しいので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。