淡路産脚赤海老天丼
学生と本の街、神保町のことを思っての天丼
学生時代以来の神保町(東京都千代田区神保町で、本の街)族だったので、名物だった天丼はよく食べた。
1週間に何度も『天丼のいもや』に行き、希に佐野周二御用達の『はちまき』にも行った。安くて満足度の高い天丼ばかりで、天ぷら定食なんてめったに食べなかった。
天丼を食べにだけで神保町に行くわけにもいかないので、ときどき自分で作る。
今回の「あしあか(脚赤/クマエビ)」など上等の部類である。
一に「まき(小型のクルマエビ)」、二に「芝蝦(しばえび)」で、「あしあか」は東京では三のひとつといったところか。
精進ものは避けて、ちゃんと東京風に仕立てる。
できればごま油で揚げたかったが、普通のサラダ油で我慢する。
油の香り弱くちょっと上品過ぎるが、天ぷらには大きすぎるくらいの「あしあか」が実にうまい。
濃厚なエビの風味に、プリッとした強い食感が実に心地よい。
甘辛い天丼つゆと油っけありの衣がご飯に合う。
久しぶりにほぼ1合飯をえび天と香の物だけで食らったら、都心に出られない憂さが晴れた。
「あしあか」、クマエビはエビの中でも上の上
八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に兵庫県淡路島産の「あしあか(脚赤/クマエビ)」がきていた。鮮度がよく、全長20cm・55g前後と型が揃っている。
クルマエビなどと比べると安いのでお昼ご飯用に3本買ってくる。
殻を剥き、背わたを取り、腹に切れ目を入れて筋繊維をつぶしながら真っ直ぐ伸ばす。
小麦粉をつけ、衣をからめて高温で揚げる。
これを炊きたてのご飯に天つゆをつけてのせ、天つゆを適度にかける。
香の物はハヤトウリの浅漬けに振り柚子。
天丼つゆはメジカ節がないので、カツオ節出し5に対して醤油1.5・煮きりみりん1.5で、軽く沸騰させて追い鰹をする。
つゆは関東風の辛めである。
■舵丸水産は、一般客に優しく、水洗い・下ろしなどをやってくれるので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。