10月のヨコスジフエダイは湯引きかな
だんだんおいしい時季がわかりかけてきた
ヨコスジフエダイは今やイサキ並みに一般的な存在になりつつある。
ただし旬がまだはっきりわからない。
本種は寒くなるに従い脂が乗る。
2005年から年間を通して食べているが、10月のヨコスジフエダイは刺身で食べても感動は薄い。
脂の乗りが今イチで、うま味もやや少ない時季となると、湯引きにするしかないのかも。
九州の湯引きは生食ではなく、ほぼ完全に火を通すものと、表面だけ火を通して中は生のものとがある。
前者はハタ科の魚に、後者はタイ科や小型のフエダイ科の魚に向いている。
比較的皮が柔らかく、薄いので表面を霜降りにして、身に味を出すといった考え方の湯引きである。
皮はそれほど存在感がないが直下に薄い脂の層を感じる。
湯引きして締まった身にも甘みがあるし、食感が増している。
辛子酢みそで食べると、たっぷり食べても食べ飽きない。
湯引きではなく刺身でおいしくなるのは12月になってからかも。
ヨコスジフエダイは市場では当たり前の魚なのだ
八王子綜合卸売センター、福泉に大分県からヨコスジフエダイが来ていた。体長27cm・430g なので少し小振りである。
2000年以前はあまり入荷が多いとは言えず、認知度が低かった。
ただ、築地場内で見かけることの少ないフエダイ属の中では、必ずいずれかの仲買が持っているといったものだった。
それが、ここ2010年くらいから九州からの入荷が増えて、あくまでも流通のプロの間でだが、認知度がとても高くなっている。
流通上の評価が定まって来ており、とっぴな高値もつかない代わりに、安くもないという食用魚としての、中間的な位置で安定している。
さて、8月から11月初旬はあまり脂が乗っていないので、今回は湯引きにする。
三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取る。
皮付きのままそぎ切りにして、沸騰した湯にコップ一杯の水を加えた中で数秒揺らす。
氷水にとって粗熱をとり、水分をきる。
辛子酢みそを添える。
■八王子綜合卸売センター、福泉は加工品と鮮魚ともに購入できます。