202410/21掲載

今年もいい味だ! 北海道噴火湾産オオズワイ雌

内子もたっぷりだし、身にも張りがあるし


カニ食いではないので、カニで満腹なんてことはやりたくない。
むしろカニの味にはシビアな人間である。
ちなみに外子は味見程度には口に入れるが、ほぼ廃棄する。
ズワイガニでもなんでもそうだけど、外子の多い個体はまずい。

フンドシを外し、甲羅を取り、左右に割っただけで当たりだとわかった。
クマイチゴ色の内子がこぼれ落ちそうである。
いきなり内子ごと、甲羅下の身にかぶりつく。
これなら、にわかカニ食いになっても仕方がない、といった味である。
内子には、内子にしかない独特の濃厚なうま味と、強い甘味があり、喉元を過ぎた後にちょっとだけ苦味が感じられる。
その上、身(筋肉)に、カニらしい香りがあるし、甘味がある。
脚細なのに身がふっくらしているので、脚の先まで夢中になって食べ尽くせる。
オオズワイの雌、あなどれぬ味である。

雄よりも雌がいいかも噴火湾のオオズワイ


八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に北海道釧噴火湾からオオズワイの雌が来ていた。
ズワイガニなどの仲間は雄と雌が別々に群れを作る。雄は春、5月くらいから8月くらいまで、雌は9月から揚がり始めるようだ。
交尾期だけ群れが混ざり合うようだが、面白いもので噴火湾の雄は小さく、雌は普通サイズなので、この海域の雄と雌の大きさはあまり違わない。
大型の雄はロシア海域にいるようで、我がデータベースの大型の雄はみなロシア産である。
今回の噴火湾の雌は持ち重りがして、値段的にも妥当だったので味見に買ってみた。できるだけ外子の少ないものを選ぶ。

外子でフンドシが締まらないようなものはダメ


これを帰宅後、表面をざっと洗い、10分程度蒸し上げる。
蒸し上がりを氷水に落とし、粗熱をとり、ザルに上げておく。
■舵丸水産は、一般客に優しく、水洗い・下ろしなどをやってくれるので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。

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オオズワイガニのサムネイル写真
オオズワイガニ英名/Snow crab海水生。水深16〜500m(主に水深200-500m)の砂泥地。水深260-300mより浅場に雌が、より深場に雄が生息す・・・・
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