202409/19掲載

スミクイウオは丸干しはウマスギて脳天を打つ

干ものを食うのはガス台のグリル前に限る


丸干しの焼き方はとても難しい。
ガス台のグリルを熱しておき、椅子をそばに寄せ焼き加減をみながら焼く。

みりん干しと、塩干しを作ったが、難易度の高いみりん干しから。
焼きたては醤油の香りが鼻にぶつかってとてもいい感じである。
スミクイウオの身はどこまでも柔らかく、身と脂が混ざり合ってひとつの味になる。
調味料は本種にとって邪魔者と思い込んでいたが、間違いだったようだ。
みりん干しは、干ものの王道とは言えないが、毎回セットで作ってもいいだろう。

何回作ってもスミクイウオの塩干しはうまい、ぞ


塩干し(丸干し)は硬めに干し上げてある。最初は強火で、一面が乾いたら返して、今度は弱火でこんがりと中骨まわりまで火を通す。
こうすると焼き上がりに丸かじりできる。
深場にいる魚特有の脂が一度液化して、また、かたまりつつあるときにかぶりついているわけで、とてもあちちちだけど、そんなこと気にならぬほどにおいしい。

久しぶりに缶ビールを缶のまま飲む、それが似合う、ガスグリル前でのひとときである。
そう言えば、昔、近所の野良猫に焼きたて、あちちの丸干しを投げてやったことがある。
猫がまるで丸干しと格闘しているごとく、ううううっとうなったり、干ものにじゃれたり大騒ぎだった。ボクも、あのときの猫のようだ。

黒くて地味な魚だが、食べたら、うまいのよ


鹿児島県鹿児島市、田中水産さんからスミクイウオがやってきた。
考えてみると久しぶりだ。
たっぷりいただいたのでありがたくいろいろ作った。半分以上で干ものを作った。
今回は頭部だけ切り落としての丸干しである。
せっかくなので塩干しとみりん干しの二色を作った。
作り方はそんなに難しくない。
水洗いして頭部を落としていねいに水分を拭き取る。
みりん7・醤油3の地に漬ける。
塩干しは立て塩に5分、10分、15分つける。ボク的には5分でよかったが、15分つけてもご飯の友にはなる。
ともに半日以上干す。

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スミクイウオのサムネイル写真
スミクイウオBlackmouth海水魚。水深100m〜1000m。北海道〜[岩手県宮古]〜九州南岸の太平洋沿岸(東北以北では少ない)、[富山湾 200・・・・
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