マシジミ
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珍魚度・珍しさ | ★★★ がんばって探せば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★ 知っていたら達人級 |
食べ物としての重要度 | ★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
概要
生息域
河川や水路、ため池など。
生態
雌雄同体。
卵胎生。
繁殖期は4月〜10月。
体内受精して、鰓葉内で稚貝になるまで育てる。
稚貝を放出する。
基本情報
日本各地に生息しており、漁の対象ではなく自家消費されていたのだと思う。淡水貝類ではタニシ類とともに古くから馴染み深いもの。山間部にとても重要な食料・たんぱく源だったのだと思われる。
泥抜きさえしっかりすればおいしいので、海から遠いアサリやヤマトシジミが手に入らない地域では重要なものだったのだと思う。
昔話(民話)などのシジミも本種である可能性が強い。
珍しさ度 比較的きれいな水路にいるものだが、近年探すのが難しくなっている。
水産基本情報
市場での評価 流通しない
漁法 採取
選び方・食べ方・その他
選び方
原則的に生きているもの。貝殻につやのあるもの。
味わい
旬は不明。
泥抜きは必須。泥が残っていると臭みがあるのでしっかりと清水で泥を吐かせるといい。塩分濃度を考えないとダメなヤマトシジミよりも泥は吐かせやすい。
殻は薄く、軟体は大きい。熱を通しても柔らかい。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
好んで食べる地域・名物料理
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加工品・名産品
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釣り情報
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歴史・ことわざなど
■ヤマトシジミが汽水域の塩分を含む河口域などに棲息するのに対して、本種は完全な淡水域にいるもの。河川や水路などでも比較的底の安定するところにいる。
山里などの水路で昔の状態を維持しているところではまだまだ健在である。この鄙びた味わいを名物にするのもいいのでは。江戸時代など貴重な山間部のタンパク源、また栄養源であったと思われる。
しじみの恩返し 親を亡くした姉弟が川で流されている小シジミを見つけて助ける。弟の具合が悪くなったときにお礼にと宝の汁とみそを送る。これを飲ませると弟の病気が癒える。[福井県上中(現福井市上中)]
牛沼のシジミ 1960年代くらいまで、八王子では牛沼のシジミが有名でよく食べたという。牛沼は秋川沿いの地域で現東京とあきる野市。[鮨忠 東京都八王子市元八王子]