カタボシイワシ
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コラム
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秋のカタボシイワシは抜群にうまい!料理法・レシピ
カタボシイワシの煮干し
珍魚度・珍しさ | ★★ 少し努力すれば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★★ 知っていたら学者級 |
食べ物としての重要度 | ★★ 地域的、嗜好品的なもの |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
概要
生息域
海水魚。沿岸生。
若狭湾、[島根県益田・浜田]、山口県日本海側、九州玄海灘、福島県小名浜、茨城県、千葉県鴨川市、東京湾、相模湾、駿河湾、大阪湾、徳島県、高知県高知市・土佐清水市渭南海岸、大阪府岬町、愛媛県瀬戸内海沿岸、豊後水道、宮崎県門川、九州南岸、鹿児島県南さつま市笠沙、大隅諸島種子島、琉球列島。
東シナ海中部、済州島、台湾、香港、フィリピン諸島、スラウェシ島、スマトラ島、ジャワ島、ロンボク島、マレー半島西岸、オーストラリア西岸、アフリカ東岸。
生態
産卵期は6月〜7月ではないかと思われる。
基本情報
日本海若狭湾・千葉県外房以南に生息するニシン型の魚である。20世紀には九州、本州ではほとんど揚がることのなかった魚だ。2005年前後から鹿児島県などでまとまって揚がり始めているが、種名がわかる漁師さんはいなかったという。相模湾では2010年以降に漁獲量の増えた。各地で大量に水揚げされることがあるが、温暖化の影響ではないかと思っている。知名度が低く、当然商品価値も低いので漁師さんには歓迎されない。
ニシン科なので小骨が多く、旬がはっきりわからないが秋の個体など脂が乗っていて非常に美味である。焼くなどするとマイワシ以上においしい。明らかにもっと売れてもいい魚である。
珍魚度 水揚げが増えている魚であるが、めったに流通に乗らない。産地周辺などで探す必要がある。
水産基本情報
市場での評価 鹿児島県、神奈川県など日本各地で入荷量の増えてきている魚のひとつ。非常に安い。
漁法 定置網
産地 鹿児島県、神奈川県
選び方・食べ方・その他
選び方
触って張りのあるもの。目が澄んでいるもの(水氷の場合は当てはまらない)。頭部ほおなど赤く変色しやすいが、鮮度とはあまり関係がない。
味わい
旬は秋から春ではないかと思う。鮮度とは関係なく、頭部ほお、体側など空気に触れると赤くなる。
鱗は硬く、稜鱗が強い、皮は薄くやや強い。骨は非常に細く軟らかいが多いので煩わしく感じるかも。
小形のものは実が軟らかく脆弱、大きくなるとしっかりする。
血合いが強くきれいな赤みがかった白身。熱を通しても硬く締まらない
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
さて本種の問題点は新しい魚なので旬がわかりにくい点である。5月後半くらいから生殖巣が膨らみ始め、6月後半になると腹が膨れるほど大きくなる。この後産卵すると脂が抜ける。これが9月になるとまた脂が乗り始めるのだ。
さて、水洗いして面倒なので頭部を落とし、稜鱗がある腹部も落とす。振り塩をして1時間程度寝かせて焼き上げる。
9月半ばの個体は脂がとても乗っていて、うま味豊かである。独特のこくがあり、舌に強いインパクトを残す。
好んで食べる地域・名物料理
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加工品・名産品
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釣り情報
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歴史・ことわざなど
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