まだまだ走りだけれど、シバエビで秋の炊き込みご飯
シバエビの「芝」ってなんだろう?

シバエビはヒゲを持つ
落語、芝浜にもある「芝」とななんだろう? 例えば現港区芝だとする。1590年に徳川家康が江戸入りして、江戸の町をつくるために江戸城近くまで入り込んでいた日比谷入江を埋め立てる。芝という地は入江の東にある江戸前島(島が現在の島と同じ意味になったのは後のことで、半島というか水域に孤立する地という意味合いもあった)の南端あたりで、芝の浜は埋め立て後も小さな漁港であり、多彩な江戸前の魚貝類の水揚げ地でもあった。
それでは芝浜についた「芝」とはなにか? 我が家の漢和辞典すべてをみてもよくわからないし、語源辞典でも地名辞典でもよくわからない。
まったくの個人的意見ではあるが「小」と同じ意味ではないかと考えている。下関などで「しばだい」はマダイ・キダイなどでも小型のことだし、老人が山に刈りに行く「柴」は漢字は違えど、「芝」同様「小」枝のこと。芝生も丈の短い「小」草のことだ。
『本草綱目啓蒙』(江戸時代後期)をみてもシバエビは東都芝に多産するから「芝えび」だが、芝浜自体が日本橋魚河岸などと比べるとローカルな小さな浜で、小さな浜で揚がる小さなエビという意味と考える方がいい。
となると現在のクルマエビ科のシバエビだけではなく、テナガエビ科なども含む河口域で大量に揚がった小さなエビの総称とすべきかも。
いきなり横道にそれたが、語源はともかくシバエビの入荷が本格化している。八王子総合卸売協同組合、マル幸にも佐賀県産がやってきていた。
長いヒゲに指をからめて今季初シバエビ買いをする。
羽釜は冷やし込んで炊くといい

体がベストではないので最小限の買いである。禁酒中なので、これで昼ご飯を作る。
帰宅したら頭部と尾の先を切り落とす。
醤油で洗ってそのまま冷蔵保存。
0.8合の炊飯の用意をして、羽釜自体を保冷する。
お昼になったら酒・塩で味つけ、シバエビ、しょうがを混ぜ込んで炊き上げる。