ホシザメの湯引きは毎日でも食べたい
ホシザメは国内の浅場に普通
神奈川県小田原市、江の安、ワタルさんにホシザメをいただく。なんと活魚である。むんむんするような、蒸し暑い朝だったので、ホシザメといえば、というあの料理を思い浮かべて、うほほと笑い、お礼もそこそこにとっとと帰ってきた。
ホシザメと言えば、西日本で作られる料理の「湯引き」である。「湯がき」ともいうし、「湯ざらし」などともいう。酢みそで食べるというのも同じである。主に小型の軟骨魚類であるサメやエイが使われている。
初めて食べたのは長崎県だったが、サメの種類は不明だった。次いで広島県でホシザメを仕入れている人に会い、「湯引き」の作り方を教わった。サカタザメでもいいというところから、要するに沿岸域のサメのようなもの、ならなんでもよかったのだ。
ホシザメで作る、湯引きがいちばんうまいという。確かに同属で瓜二つのシロザメで作るものよりも味がある。でもごくわずかな差でしかない。むしろサカタザメの方がホシザメよりもうまいと思ったこともあるが、こちらもごくごくわずかな差でしかない。山口県ではニュージーランド産のギンザメで作ったものを買い求めていることから、くせのない魚ならなんでもいいのかも知れない。
水洗いというよりも鍋に入る大きさに切る
表面の鱗が落ちる程度にゆでる
鱗を指でこそげ落とす
すかさず氷水に落として粗熱を取り、表面の鱗を指でかき落とす。ゆですぎは厳禁。あくまでも鱗を落とすための湯通しで中は生の状態である。火を通しすぎると逆に鱗が落としにくくなる。
これで下ごしらえは終了。ホシザメ、シロザメ、ドチザメ、ナヌカザメなどの下処理はすべて同じである。
この下ごしらえは小型のサメには共通する
食べやすい大きさに切りつける
完全に火を通す
これを再度ゆでる。この段階でも塩水ではなく真水の方がいい。
茹で上がったら氷水に落とす。ちなみに半生よりも完全にゆでてしまった方がうまいと思っている。
かといってゆですぎると硬くなり、身がもろくなる。
ゆで加減にはくれぐれも注意。