202501/28掲載

国産本目抜けの西京漬けは、もう買えない

今や漬け魚の世界はなんでもあり、でもそれでいいのだ


はるか昔の話になるが、オオサガ(本目抜け)は安い魚の代表的なものであった。
三陸沖から北海道周辺で大量に揚がったので、安い煮魚や焼き物になった。
築地場内の年寄りに聞いたところでは、もっとも安くておいしいお菜だったらしい。

東京都内には粕漬けや漬け魚の名店が少なくなったとはいえ、いくつか残っている。
その名店ですら、輸入ものののシルバーやシロヒラス、アラスカ産の目抜けやギンダラ、銀むつ(マゼランアイナメ)を使い始め、今やカーディナル(オオヤセムツ)を使ったりもする。

本目抜けの西京焼きが食堂で食えたときは遙か昔


それでは国産の本目抜け(オオサガ)を使ったらいくらするだろう。
1万円出して、2枚買えないかも知れないな、それとも採算度返しで売ってしまうのかな?
なんて考えながら、非常にウマスギの本目抜けの西京焼きを食べる。
ボクって粋じゃない、なー。

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オオサガのサムネイル写真
オオサガAngry rockfish海水魚。水深200〜1300m。400〜800mに多い。北海道オホーツク海沿岸、北海道太平洋沿岸〜銚子の太平洋沿岸、相・・・・
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