202410/25掲載

トビハタはクエもチャマルもぶっ飛ばす

刺身にして最高峰のひとつだと思っている


2001年にはただの魚でしかなかった。築地の仲卸が名前のわからない、ということで、活魚のメジナと同じ値段で買っている。
確かに上から見ると、メジナそっくりなので、メジナと勘違いして仕入れたのかも知れぬ。
まさかこれがハタ科の魚だとはだれも思わなかったのだ。
2015年くらいからは築地場内、現在の豊洲でもメジナと間違う人はいなくなった。ちゃんとトビハタと書いて売っている。
ハタ科の中でもトップクラスの味のよさを誇る、こともわかっているので、値段はいつ聞いてもすごい。

10月の若い個体は、小型にもかかわらず脂がたっぷり乗っていて、口溶け感から甘く感じて、しかも味の嵩が大きい。
個人的に刺身ではクエやチャマル以上だと思っている。
凄い値段で買っても刺身で食べると「安いもんだ」と思わざる終えぬ、そんな豪腕、強い味だ。
酒の肴にはもったいないので、刺身のために精米して、炊飯して、炊きたての白飯の友とする。

「久しぶり!」って、すぐに手が出る魚だぜ


八王子綜合卸売センター、福泉に大分県かトビハタが来ていた。「久しぶり!」って感じで値段を聞いて、ちょっとだけびっくりしながらも買う。最近の高値は、この魚の実力からすると、当たり前なのである。
体長31cm ・746gなので若魚だけど、触った感じがいい。
初日は素直に刺身にする。
水洗いして三枚に下ろし、腹骨・血合い骨を取る。
皮を引いて三枚に下ろす。
■八王子綜合卸売センター、福泉は加工品と鮮魚ともに購入できます。

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トビハタのサムネイル写真
トビハタOval grouper 鳶鱠、鱠、鳶鮨、過魚、石斑、扁鱠(澎湖諸島)海水魚。沿岸の岩場や砂泥地。水深22-103m。新潟県、富山県、山形県、長崎県、愛媛県八幡浜、相模湾〜宮崎県延岡の太平・・・・
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