サトウガイ
珍魚度・珍しさ | ★★★ がんばって探せば手に入る |
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魚貝の物知り度 | ★★★★ 知っていたら達人級 |
食べ物としての重要度 | ★★★ 一般的(流通量は普通) |
味の評価度 | ★★★★ 非常に美味 |
分類 | 軟体動物門二枚貝綱翼形亜綱フネガイ目フネガイ科リュウキュウサルボウ属(アカガイ属)
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外国名 | 英名/Bloody clam
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学名 | Anadara satowi (Dunker, 1882)
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漢字・学名由来 | 漢字 佐藤貝 Standard Japanese name / Satougai Dunker Wilhelm Dunker(ヴィルヘルム・ドゥンケル 1809-1885)。ドイツの動物学者。ヒラサザエ、レイシガイ、オオマテガイなど国内で普通に見られる多くの貝類を記載した。 岩川友太郎 安政1〜昭和8年 1855-1933、青森県生まれ。モースに師事して近代的な分類学を学ぶ。多くの標準和名をつけるなど貝類の世界での業績が目立つ。『生物学語彙〈ゴキブリは本来、御器かぶり(ごきかぶり)と言ったが本書のルビの振り間違いから「ごきぶり」になる〉』、『日本産蛤類目録』など。 |
地方名・市場名 |
概要
生息域
海水生。水深10〜50mのやや外洋の砂地。
千葉県九十九里、山陰から九州。
生態
成長するに従い砂泥地にもぐり込む。外洋に面した砂地などに生息。
雌雄異体。
産卵期は夏。
基本情報
九十九里以南の外洋に面した砂地にいる。見た目はアカガイに似ている。
関東、特に都内ではアカガイを「本玉」、サトウガイを「ばち玉(場違玉)」といって呼び分ける。
サトウガイは「本玉(アカガイ)」に似ているが、味が落ちるためだ。本場江戸湾(東京湾)ではなく、場違い、九十九里などで揚がるため、とれる場所(産地)が違うという意味でもある。
日本各地で水揚げされているが、漁獲量はそれほど多くない。
生食できる二枚貝としてはとてもおいしいものの、アカガイと比べるとやや落ちる。
珍しさ度 国内での水揚げは不安定であり、また輸入ものがないので、探すのは少したいへんである。
関東、特に都内ではアカガイを「本玉」、サトウガイを「ばち玉(場違玉)」といって呼び分ける。
サトウガイは「本玉(アカガイ)」に似ているが、味が落ちるためだ。本場江戸湾(東京湾)ではなく、場違い、九十九里などで揚がるため、とれる場所(産地)が違うという意味でもある。
日本各地で水揚げされているが、漁獲量はそれほど多くない。
生食できる二枚貝としてはとてもおいしいものの、アカガイと比べるとやや落ちる。
珍しさ度 国内での水揚げは不安定であり、また輸入ものがないので、探すのは少したいへんである。
放射肋も違うが、内湾性はサルボウガイとアカガイ、外洋性がサトウガイ。
水深では内湾の干潟でも見ることができるサルボウガイ、ついで内湾の沖合いにいるのがアカガイ、外洋に面したやや沖合いにいるのがサトウガイである。
水産基本情報
市場での評価 関東には少ないながら入荷がある。アカガイよりも安い。
漁法 底曳網
主な産地 愛知県、千葉県、山口県
漁法 底曳網
主な産地 愛知県、千葉県、山口県
選び方・食べ方・その他
選び方
持って重いもの。貝殻がしっかり閉じていて、貝殻から液などの垂れていないもの。
味わい
旬は冬から春。
貝殻は厚くもろい
足は大きく、水管は小さい。可食部分は足とヒモ、貝柱。
足の部分の赤みは弱く、黄色みがかっている。
栄養
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危険性など
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食べ方・料理法・作り方
サトウガイの料理・レシピ・食べ方/生食(刺身)、似る(煮つけ)
貝殻をざざっと洗い、剥き身にする。ひもと貝柱を切り放し、足の部分を開く。内側の内臓を取り去る。ひもと貝柱、足に塩を足して軽く洗い。軽く塩を洗い流し、水分を切る。足に切れ目を入れて、まな板にたたきつけて切れ目を花のように開かせる。
剥き身にして笊などにいれて流水で洗う。適当に切り、酒・砂糖・醤油を沸かした中に入れて転がしながら煮上げる。
好んで食べる地域・名物料理
千葉県九十九里など各地。
アカガイと区別しない地域も多い。
加工品・名産品
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釣り情報
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歴史・ことわざなど
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地方名・市場名
バッチ
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所千葉県九十九里海岸、東京
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所千葉県九十九里海岸、東京
マスガイ
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所岡山県小串村(現岡山市)
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所岡山県小串村(現岡山市)
ババガイ
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所岡山県朝日村(現岡山市)
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所岡山県朝日村(現岡山市)
ハーモガイ
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所岡山県笠岡市笠岡伏越
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所岡山県笠岡市笠岡伏越
チガイ[血貝]
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所茨城県大洗町、兵庫県高砂市、岡山県日生町大多府島、香川県小豆島
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所茨城県大洗町、兵庫県高砂市、岡山県日生町大多府島、香川県小豆島
アカガイ[赤貝]
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所茨城県那珂湊市(現ひたちなか市)、浜名湖、徳島県鳴門市、高知県宿毛市小筑紫町、福岡県福岡市
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所茨城県那珂湊市(現ひたちなか市)、浜名湖、徳島県鳴門市、高知県宿毛市小筑紫町、福岡県福岡市
ジジイガイ
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所静岡県浜松市
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所静岡県浜松市
バチ[場違] バチダマ[場違玉]
備考単に。 参考聞取、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所千葉県九十九里海岸、築地(現豊洲)市場など関東の市場
備考単に。 参考聞取、『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所千葉県九十九里海岸、築地(現豊洲)市場など関東の市場
モガイ
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所兵庫県高砂市、岡山県黒崎村(現倉敷市)、香川県小豆郡小豆島町福田村福田
参考『日本貝類方言集 民俗・分布・由来』(川名興 未来社) 場所兵庫県高砂市、岡山県黒崎村(現倉敷市)、香川県小豆郡小豆島町福田村福田