タマガシラ


20cm SL 前後になる。体側に3〜4本の赤褐色の横帯がある。尾鰭の両葉は伸びない。[16cm SL・105g]

魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜科イトヨリダイ科タマガシラ属
外国名
英名/Monocle-bream.Redbelt monocle-bream
学名
Parascolopsis inermis (Temminck & Schlegel, 1843)
漢字・学名由来

漢字 玉頭 Tamagashira
由来・語源 神奈川県江ノ島周辺での呼び名。意味は不明。
〈タマガシラ属 Scolopsis CUVIER,1817 タマガシラ Scolopsis inermis (Temminck & Schlegel, 1843)〉『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

地方名・市場名

概要

生息域

海水魚。水深50-210mの砂礫底や岩礁域。
日本海南西海域〜九州西岸、千葉県館山〜九州南岸の太平洋沿岸、東シナ海大陸棚縁辺域、沖縄島。朝鮮半島南岸、台湾、南沙諸島、フィリピン諸島、インドネシア、東インド洋沿岸。

生態

基本情報

比較的暖かい海域に生息する小型魚であまりまとまってとれない。
産地では定置網や延縄で上がり、安いが流通している。
身が柔らかい、まとまらないなどで知名度は低い。

水産基本情報

市場での評価 入荷量は少ない。安い。
漁法 定置網、釣り(延縄)
産地

選び方・食べ方・その他

選び方

赤い色合いが強く、横縞がくっきりしているもの。触って張りのあるもの。

味わい

旬は秋から春先
鱗は薄くやや硬いが取りやすい。皮は厚みがあるが熱に弱い。骨は細いが硬い。
透明感のある白身でやや水分が多い。熱を通しても縮まず、硬くならない。
あらなどから実にいいだしが出る。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

タマガシラの料理法・レシピ・食べ方/刺身(皮霜造り、焼霜造り、酢じめ)、蒸す(酒蒸し)、揚げる(フライ、唐揚げ)、汁(潮汁)
タマガシラの皮霜造

タマガシラの焼霜造
皮にうま味がある。そのままでは軟らかくて味がないので皮霜造り、焼霜造りにして実に味わい深い。酢じめにしても美味しい。
タマガシラの煮つけ
タマガシラの酒蒸
ワカメ、昆布などをしき、鱗を取り去ったものを強火で蒸す。ポン酢などで食べると非常に美味。
タマガシラの唐揚
タマガシラの潮汁
水からあらなどを煮立てて、味加減をするだけで実にうまい汁になる。独特の風味が感じられて、甘味が感じられる。酒、塩、しょうゆ、みそなどで調味してどれも実に美味。
写真は水から煮て、酒とほんの少しの薄口しょうゆで味つけした。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

船からのシロギス釣りなどで上がる。

歴史・ことわざなど

地方名・市場名

アカタマガシラ
参考日比野友亮さん 場所三重県志摩市和具町 
タマガシラ
参考文献 場所神奈川県江ノ島 
ウミブナ
参考静岡県水産・海洋技術研究所・伊豆分場 場所静岡県伊豆田子 
ビタロー ヒシムチ
場所沖縄 
メバル[目張]
場所高知県宿毛市田ノ浦すくも湾漁協 
アカナ
場所鹿児島 
ウミフナ
場所三重県志摩 
セアカナ
場所鹿児島県 
ノドグロ
場所新潟県 
ノドゲロ
場所新潟 
ヒョウタンウオ
場所和歌山 
フナ
場所静岡県沼津 
ムギメシ
場所大阪、和歌山 
ノドクロ ヒョウタン