202409/09掲載

クログチは、いの一番に塩焼き、かな

塩焼きにしてこれほど味のいい魚は他にない


ニベ科の魚の塩焼きは、焼き上がりを見ただけでよだれが出そうで困る。
とにかく香りがいいのだ。
旬を外れているのに、いちばんうまい皮の、下の身がふっくらしている。
食べやすく、焼き上がった塩焼きの、食べの歩留まりがいいのもうれしい。
箸で食べていたのは初手だけ、ついつい手づかみになり、しゃぶるように食べる。
顔周りがやたらにうまいことに、改めて気づく。
ちょっとした軟骨など野蛮に食ってしまったが、それほどおいしい。
練り絹のような身の味も素晴らしい。
クログチはニベ科の中でも独特の身質で、刺身にすると同科のシログチではなくマダイのようだ。
これが焼くとちゃんとニベ科の味がする。
ご飯のおかずだったのにご飯をおいてけぼり、とあいなった。

クログチは久しぶりなので見つけたら即確保


八王子綜合卸売センター、福泉で大分県佐伯市産のクログチを買う。体長39cm・919gなので平均的なサイズだろう。
久しぶりなので、ていねいに撮影してから下ろす。
水洗いしてかま下を幅広に切り、頭部を割る。
振り塩をして1時間以上置き、焼き上げる。
最近、真夏なのに甘い大根おろしとすだちを添える。

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クログチのサムネイル写真
クログチBlackmouth croaker海水魚。40m-200m。相模湾〜土佐湾の太平洋沿岸、東シナ海大陸棚域、少ないが瀬戸内海。朝鮮半島南岸、済州島、黄海・・・・
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