ニセタカサゴは意外に味の実力者
開き干しに最適な形をしているので捨てないで欲しい
最近、小田原から、もちろん売りものにならない魚が中心だが、大量に持ち帰ってきている。
すべて測定して記録をとっているからだ。
ただ最近なんとなくわかってきたのは、小田原には問題あり、な魚がほとんどないということだ。
どれもこれも食べればうまいし、意外な味の発見がある。
ニセタカサゴは相模湾では主に小型だけしか揚がらないので、なかなか売り買いの対象とならない。
相模湾周辺ではある意味、未利用魚のひとつである。
神奈川県のスーパー ヤオマサなどが引き取ってそのおいしさをアピールしているが、買った人はおいしさの発見があったはずである。
小さいので焼くか、揚げるか、だけども一夜干しは、ほかの魚にはない味がある。
ニセタカサゴの干ものは食べたらわかる、ウマスギ
我が家ではもっぱら開き干しにしている。
ムロアジ類の干もののうまさは巷で知られているが、タカサゴ科の魚の干もののうまさは意外に知られていない。
小さいので軽く焼き上げると、独特の風味があるし、なによりも身が締まって、濃厚なうま味が感じられる。
骨が柔らかいのも素晴らしい。
ボクはこれで深夜酒をやるのがとても好き。
ニセタカサゴはこの色が嫌われている気がする
8月26日の神奈川県小田原市、小田原魚市場、二宮定置は大漁だった。種類も多く、今の時季、なくてはならないメイチダイもたっぷりとれていた。
二宮定置の若い衆たちもてんやわんやの忙しさ。
そんな最中、稚魚や変わった生き物を探す、ボクはただの邪魔者でしかない。
というのは何度も書いた。
ニセタカサゴは岩川友太郎のゴキブリ事件以来の大間違いだと思っている。「ニセタカサゴは本当は、タカサゴだったはず」、という話は別の項を立てる。
なので、ニセタカサゴの中にタカサゴが混ざっている可能性はあるのか、が知りたいのでタカサゴ類を探しているのに見つからない。
ボクはこれぞといった気になる魚(稚魚や売れない魚)を探すのがとてもヘタだ。
結局、タカサゴ捜索に関しても、Kai’s Kitchenのカイくんや定置の若い衆にお世話になる。
今回発見したのニセタカサゴ2尾で、タカサゴは見つからなかった。
やはり相模湾にタカサゴはめったにいない。
ニセタカサゴを持ち帰り、計測して撮影し、背開きにする。
立て塩(ちょっと渋味を感じるくらいの塩水)に10分ほど漬け込む。
水分をきり、エアコンのきいた部屋で扇風機で6時間くらい干す。
二宮定置のみなさん、Kai’s Kitchenのカイくん、ありがとうございました。