202406/19掲載

どこで釣ったか知らないが、小アジなのにウマスギ

きっと東京湾産だなと思うけど違うかな


細谷紙店は八王子綜合卸売センターにも店を持つが、実は釣具の便利な釣り用の袋も作って売っている。
その名を、『細谷紙店 恵比寿さまの大漁袋』という。
ある朝のこと、八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産の釣り名人、クマゴロウが台車にクーラーを乗せて歩いて行く。
勝手に開けて見ると『細谷紙店 恵比寿さまの大漁袋』の中にいい型のマアジが入っていて、1尾だけ外に出ていた。
当然、釣り上げたのは恵比寿様でありんす。
あああ、ボクのための1尾だな、と思って連れ帰ってきた。
もう少し大きいのがいいと思ったけど、勝手に持って来たので文句は言えない。
たぶん東京湾横浜沖で釣り上げたものだろう。
小アジは体長20cm・126gなので、小さいことは小さいけど、身に張りがあり、つかんだらぬるっとする。
いいマアジの条件を全部兼ね備えているではないか。
日本各地にブランドアジがあるが、東京都に住んでいる人間には、近場の東京湾、三浦半島、相模湾の地物の方が上なのである。
さてさて、こう言った拾いものがあるのも市場のいいところなのだ。
この人情味溢れる市場には来なきゃそんそん♪ といいたい。
ついでに恵比寿様ありがと。

小さなアジなのに大きなうま味と味わい


帰宅したら計測して水洗いして紙にくるんで冷蔵に保存。
この紙だって細谷紙店で買ったものなのだ。ということはボクはひょっとしたらお客さんじゃ、ありませんか?
昼過ぎまで寝かせて刺身にする。
三枚に下ろして腹骨・血合い骨を取り、皮を剥いて刺身にするだけ。
アッと驚く為五郎的な早さで出来上がる。
卵巣が膨らみかけていたが、脂も豊かだし、身に張りがあり、食感も心地よいし。
ご飯に乗せて食べたら、世界一おいしい食い物であるご飯以上にうま味がある。
二杯飯はダメダメ。

このコラムに関係する種

マアジのサムネイル写真
マアジJapanese horse-mackerel, Japanese jack mackerel海水魚。大陸棚を含む沖合〜沿岸の中・下層。北海道全沿岸〜九州南岸の日本海・東シナ海・太平洋沿岸、瀬戸内海、屋久島、種子・・・・
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