202403/02掲載

鳥取県産のボイルホタルイカでタリアテッレ

今季初ホタルイカは鳥取県産


今季初ホタルイカは鳥取県産だった。
スーパーで買ったのも鳥取県産だったのは、スーパーが近所なのでバイヤーが通う荷受け(国内から水産物を集めてくる大卸)が同じなのだろう。
これをそのまま食べて、料理にも使った。

ホタルイカは温める程度だけど、ここからが勝負


まずはパスタから。
1980年代にのこのこついていったレストランで、イタリア人シェフが吠えていたのは、この国のイタリア料理がきれいすぎるということだ。
昔、ときどきご飯を御馳走してくれていたフランス生まれのアメリカ人が作るパスタは非常に豪快で質実剛健、きれいを目指していなかった。
ついでにほんの数年前にとあるホタルイカの産地のスーパーのなんとかかんとかで、相棒が注文していた「ホタルイカのパスタ(料理名不明)」なんて、ホタルイカが丸々無傷でパスタが融合していない、ホタルイカ度ゼロといったものだった。アホじゃないの、このやろう! だったというか、相棒すらホタルイカの存在感がないと言っていたので、本物のアホが作っていると思っている。
パスタのホタルイカがきれいではアカンネン。
イタリア料理がきれいではアキマヘンねん。
これはイタリア人もアメリカ人も言ってはります。

燃えよドラゴンで徹底的にどつく


さて、タリアテッレのゆで時間は5分なので、ゆでる2分前に、フライパンにオリーブオイル、鷹の爪(ボクは体調悪なのでパス)、にんにくを入れて非常に低温で香りづけする。
2分経ったら鍋にパスタを入れて、最後の2分に、適当に手でバラした宮内菜(群馬県の薹立ち菜)を加えて、フライパンにもホタルイカを放り込む。
ホタルイカをこれでもかと傷めるつける。
こんなときはジャイアント馬場よりもガッツ石松になってほしい。理想は燃えよドラゴンである。
ここにゆでたてのパスタ・宮内菜を放り込んで和える。
念のために。決して味つけしてはならぬ。ホタルイカとパスタのゆで汁のみの塩分で十二分だす。
ちなみにアメリカやイタリアではこの青菜の類い、例えばブロッコリーをべちゃべちゃになるくらいゆでる。それもええ、とてもええ。
もう一つ言えば、皿に盛った後に、イタリア人などは、ここにまたこれでもかというほど大量のオリーブオイルをかけ回すのだけど、これもええ。

見た目よりも味で勝負なのだ


所要時間たった8分弱なのに、まるでイタリアのイタリアンレストランにいるがごとし。
ちょっとワイルドなのに繊細な宮内菜の風味がし、濃厚なホタルイカの味が混ざり合って結局最後に口の中で結婚する。
めでたし、めでたし。
ウマスギ! GO! GO! なのだ。

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ホタルイカのサムネイル写真
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