202510/06掲載
残暑長引く日のミズダコの煮だこ
残暑疲れにも効きそうなミズダコの煮だこ

八王子綜合卸売協同組合、舵丸水産に岩手県から「煮だこ」が来ていた。
温暖化で、岩手県産で「煮だこ」ならミズダコだろう、と思えない今日この頃であるが、今回のものはまごうことなきミズダコの「煮だこ」だ。
見た途端に手が出た。
疲れが取れないときは「タコを食べるべし」、と言った魚屋がいたが、本当かどうかはわからないが疲れていることは確かだ。
しかも、「煮だこ」は切るだけで食べられる。
「煮だこ」は傘膜(足回りのびろびろ)を切り取り、適当に切る。
はい、それだーけーよ、なのだ。
後は食べるだけ、だけど新潟県新潟市西区内野町の「越の関」をわざわざ冷やしておいた。
マダコの味の特徴は小豆を煮たときのような独特の風味だが、ミズダコはこの香りが弱く、マダコと比べると全体に柔らかい。
マダコとミズダコを優劣で語る人がいるが、愚かだ。
どっちを選ぶかは好みの問題でしかない。
ボクなどミズダコを食べたいときは、ミズダコを、マダコを食べたいときはマダコを食べる。
食べるまでたった数分の「煮だこ」って素敵な味なのだ。
噛むと柔らかくじわじわとタコらしい味わいが口中に広がる。
噛む、噛む、噛む、と長々と味が絶えないのがいい。
おおおお、冷やした「越の関」に合う。