202510/05掲載

2025年9月 高知県の食材2 いもの茎


秋、高知県のスーパーに「ある率」が高く、旅のできるだけ最後に買うのが、「いもの茎(いものくき、とも、いもぐきとも言う)」だ。
要するにサツマイモの茎だけど、直売所にはあるけど、スーパーに並ぶという地域は少ないのではないかと思っているが、データはあまり集めていないので、なんとも言えない。

とにもかくにも高知県で「いもの茎」を買い、真四角な「厚あげ」(梶原食品 高知県宿毛市)と炒め煮にする。
少しだけアカカマスの煮干しだしを使う。
実にありきたりな炒め煮だけど「いもの茎」のしゃきしゃきした食感と、噛みしめたときの味、少しだけの甘味が他に類を見ない味を生んでいる。
おいしいんだけどあまり自己主張しない「厚あげ」もとてもうまい。

丸みのあるアカカマスの煮干しだしは炒め煮に向いている気がする。
穏やかにすべての材料を包み込んで、ひとつの料理としてのまとめている。
もちろん合わせるのは、白いご飯だ。

サツマイモは根だけではなく、茎も葉も食べる


今回、高知県各所で見つけたサツマイモの茎は、茎を食べるための品種だと思う。
専門ではないので品種はわからない。
ただ1600年代の初頭に琉球国(現在の沖縄県)にやってきて、鹿児島、そして南日本に広がったサツマイモは、根を食べるためのものだったと思われるが、根も葉も食べていたはずだ。
ちなみにボクの生まれた徳島県美馬郡貞光町(現つるぎ町)では「りゅうきいも(琉球芋)」というので、青木昆陽以前から栽培されてきたのだと思っている。



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