明石浦サワラのみそ焼き鍋
みそ仕立ての鍋は酒の時間を稼ぐ鍋
旅の前に最近作った鍋の総ざらいをする。
今回は、みそ仕立てで、煮ると焼く(ソテー)の中間的なものだ。
ゆっくり、みそをこがさないように焼くだけに神経を集中させる。
鉄鍋は直径12㎝の小さなものなので、あくまでも酒を飲むための時間稼ぎの鍋ともいえそうだ。
さて、長野県諏訪、「銀撰 真澄」の紙パックをコップに注いでスタートする。
この時点ではサワラのサイコロにみそが覆い被さった状態でしかない。
弱火で煮ると、だんだんみそとサワラが馴染んでくる。
どこかしらでみそが焦げているな、と思ったら大量のねぎを山形に盛る。
サイコロ状の切り身をひっくり返しながら食べる
焦げてきた身をひっくり返しながら食べる。
ねぎをいっぱいサイコロにからめて食べたい。
この焼いた(ソテー)のか、煮たのかわからない状態のサワラは、上品な味のくせにちゃんと脂があってとろっとしており、甘味がある。
他に具がないのに食べ飽きることがない。
煮詰まりすぎたらコップの酒を少し投入する。
「銀撰 真澄」は飲んでもおいしいけど、鍋に投入しても鍋の味をこわさない。
実に重宝なものである。
最近の不思議な名前のついた酒ではこうはいかぬ。
正一合に、半合を足す、夜となる。
兵庫県明石のサワラはいいサワラだ
鍋は卓上に移して完成させる
みそ仕立ての鍋は煮るのではなく焼くと考えてもらいたい。
我が家の酢を使わない加減みそには、「玉みそ(卵黄入り)」と「練りみそ」という和食の基本2種があって、鍋に使うときは比較的練りみそを使う。
練りみそは白みそのすりみそ、今回は信州みそのすりみそを合わせる。
鍋にみりん多め、酒を入れてアルコールを飛ばす。
これを一度冷まして、みそに加えて練ったもの。
大量のショウガの搾り汁を加える。
粒みそを使うときはすり鉢で作る。
なにかにつけて使うときは火を通して練り上げていくが、鍋などに使うときは火を通さなくていい。
サワラは大きめのサイコロ状に切る。
練りみそを少量の水か酒でゆるめて粘度を加減する。
ねぎを大量に刻む。
鉄鍋に太白ごま油を敷きサワラを並べて行く。
ここまでで準備OKである。
後は卓上で。
注/魚はなにを使ってもいいが、小骨のないものの方が食べやすい。
■舵丸水産は、一般客に優しく、水洗い・下ろしなどをやってくれるので、ぜひ近くにお住まいの方は一度お寄り頂きたい。