オオアオノメアラ

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SL 60cm前後になる。尾鰭は截形(後縁がまっすぐに近い)、前鰓蓋骨下縁に前向棘がある。全体に斑点が散らばり、その大きさは瞳孔と同じ大きさのものがある。
SL 60cm前後になる。尾鰭は截形(後縁がまっすぐに近い)、前鰓蓋骨下縁に前向棘がある。全体に斑点が散らばり、その大きさは瞳孔と同じ大きさのものがある。[36cm SL・1.015kg]
全体に斑点が散らばり、その大きさは瞳孔と同じ大きさのものがある。
前鰓蓋骨下縁に前向棘がある。

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魚貝の物知り度 ★★★★★
知っていたら学者級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★★★
究極の美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区棘鰭上目スズキ系スズキ目スズキ亜目ハタ科ハタ亜科スジアラ属
外国名
Squaretail coralgrouper
学名
Plectropomus areolatus (Rüppell, 1830)
漢字・学名由来

漢字/大青之目あら(魚へんに荒) Ooaonomeara
由来・語源/1955年代まで魚類検索にない。『魚類大図鑑 南日本の沿岸魚』(益田一、荒賀忠一、吉野哲夫 東海大学出版会 1975)に〈前2種(スジアラ、コクハンアラ)よりも大きな青い斑点が散在する〉とある。

Rüppell
Wilhelm Peter Eduard Simon Rüppell (エドゥアルド・リュッペル 1794-1884)。ドイツ。博物学者。
地方名・市場名
アカディンニバラ
参考『魚名からみる自然認識:沖縄・伊良部島の素潜り漁師の事例から』(高橋そよ 2014年03) 場所沖縄県伊良部島 
ヤーラアカジン
参考20190426 場所沖縄県石垣市 

概要

生息域

海水魚。サンゴ礁外縁の2m-20m。
沖縄瀬底島、八重山諸島。
香港、西沙諸島、中沙諸島、インド-太平洋。

生態

基本情報

スジアラ属は国内よりも中華圏でとても重要な食用魚だし、蒸し魚用として需要が高く高級魚でもある。本種はスジアラ属の中では水揚げ量が少なく、やや小型ながら人気は高い。
当然、味のよさは魚類のなかでもトップクラス。資源保全に努めて乱獲はしないで、永続的な漁獲を続けて欲しい。

水産基本情報

市場での評価/沖縄県ではスジアラ属のなかでももっとも入荷量が少ないと思う。高価。
漁法/刺突漁、釣り
産地/沖縄県

選び方・食べ方・その他

選び方

触って張りのあるもの。コバルトブルーの斑紋などが鮮やかなもの。

味わい

旬は秋〜春ではないかと思う。初夏の産卵、産卵後は漁獲しない、食べない方がいい。
アカハタ属、マハタ属などと違って鱗は細かく硬いが取りやすい。皮は厚みがあってとても強い。骨はやや硬い。
透明感のある白身で磁器を思わせる色合い。火を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

オオアオノメアラの料理法・レシピ・食べ方/蒸し魚(清蒸、剁辣椒蒸魚)、煮る(煮つけ、アクアパッツァ)、汁(みそ汁)、生食(刺身、セビチェ、ポキ)、揚げる(唐揚げ)、焼く(ロースト)
オオアオノメアラの清蒸 切り身に振り塩をして水分が出てきたら拭き取る。これをねぎ、しょうがなどを乗せて蒸し上げる。蒸し上がったら中国しょうゆ・少量の魚醬・紹興酒、蒸したとき皿に溜まった汁を合わせて少し煮つめてかける。そこに香菜、ねぎなどを乗せて煙がでるほど熱した油をかける。

オオアオノメアラの剁辣椒蒸魚 水洗いする。鱗は鱗引き金ブラシなどで徹底的に取る。水分をよくきり、皿に乗せて酒を振る。剁辣椒を乗せて10-15分ほど蒸し上げる。本種は蒸すと身がふっくらとふくらみ、身離れがよくなる。剁辣椒の塩気と辛味で実に味わい深い。ご飯に合う。
オオアオノメアラの兜煮(煮つけ) 頭部を梨子割りにして湯通しして冷水に落とし、ていねいに鱗を流す。水分をよくきり、酒・砂糖・しょうゆ味で煮上げたもの。あっさりと酒・しょうゆだけでもいいし、塩煮もいい。身に甘みがあり、皮がねっとりしてうまい。
オオアオノメアラの中華風煮つけ 中国の甘い醤油と紹興酒、八角を使った煮つけだ。水洗いして適当に切る。湯通しして残った鱗やぬめりを流す。これを中華醤油・紹興酒・八角・水を煮立てた中で煮る。やや甘めながら本種の持ち味を引き出して、とても味わい深い一品になる。ご飯に合う。
オオアオノメアラのアクアパッツァ 骨つきの切り身に塩コショウして、多めのオリーブオイルで炒めながら白ワインをかけ回す。ここでは白ワインとアンチョビペーストを使い、ドライトマト、玉ねぎなどの野菜を使った。
オオアオノメアラのみそ汁(魚汁) 頭部やかま、中骨などを集めて置く。湯通しして冷水に落として残った鱗やぬめりを流す。これを水から煮出してみそを溶く。豆腐や野菜なども一緒ににるといい。強いうま味があり皮、身がとてもうまい。ご飯に合う。
オオアオノメアラの刺身 血合いが弱く、スジアラ属特有の磁器を思わせる色合い。切りつけた刺身の美しさからして最上級。口に含むと上品な甘味が舌に。後から魚らしいおいしさが追いかけてくる。食べても食べても食べ飽きぬ味。
オオアオノメアラのポケ(ポキ) 三枚に下ろして刺身にすると、どうしても端の部分や中途半端な部分が出てしまう。これを有効に使うにはマリネするのがいちばんいい。ハワイなど熱帯域のポキ、南米のセビチェなど。ここでは端の部分を小さく切り、トマト、玉ねぎ、ねぎなど香りのある野菜と合わせてしょうゆ、ごま油で和えたもの。
オオアオノメアラの唐揚げ 中骨や尾、腹の部分などを集めて置き、水分をよくきる。片栗粉をまぶしてじっくりと二度揚げにしたもの。身は揚げると鶏肉のようにしまり、魚らしいうま味が感じられておいしい。
オオアオノメアラのグリル 切り身をオリーブオイルと白ワイン、にんにくでマリネしておく。半日ほど寝かせて、これを上下の火でローストする。身はふんわりとして甘く、焼いた香ばしさも楽しめる。トマトや茸などいろんな野菜と一緒にローストするといい。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

歴史・ことわざなど