アメマス

代表的な呼び名エゾイワナ

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40cm SL 前後になる。暗灰色もしくは銀色。細長く側へんする。脂鰭がある。鰭に斑紋がなく、体にも赤い斑紋などはない。[北海道温根沼産銀毛化したもの。背鰭が黒い。19.5cm・99g]
40cm SL 前後になる。暗灰色もしくは銀色。細長く側へんする。脂鰭がある。鰭に斑紋がなく、体にも赤い斑紋などはない。
珍魚度・珍しさ★★★
がんばって探せば手に入る
魚貝の物知り度 ★★★★
知っていたら達人級
食べ物としての重要度 ★★
地域的、嗜好品的なもの
味の評価度 ★★★
美味
分類
顎口上綱硬骨魚綱条鰭亜綱新鰭区真骨亜区正真骨下区原棘鰭上目サケ目サケ科イワナ属
外国名
英名/Whitespotted char,Char,Trout
学名
Salvelinus leucomaenis leucomaenis (Pallas, 1814)
漢字・学名由来

漢字 雨鱒 Standard Japanese name / Amemasu
由来・語源 北海道での呼び名から。
〈leucomaenis,Pall. あめます 後志(現積丹半島周辺)〉。『帝国博物館天産部魚類標本目録.帝国博物館』(石川千代松・松浦歓一郎 1897/明治30年)
〈硬骨魚目等椎亞目サケ科イワナ屬 アメマス Salvelinus leucomaenis leucomaenis (ALLAS) 〉。『日本産魚類検索』(岡田彌一郎、松原喜代松 三省堂 初版1938)

Pallas
Peter Simon Pallas (ペーター・ジーモン・パラス)。ドイツの動物学者。主に冷水域の魚を記載した。ホッケ類、アイナメ類など国内海域にいる多くの魚類を記載。
地方名・市場名
ウミアメ[海アメ]
備考海にいるときの名。 参考聞取 場所北海道根室市 
イワナ  

概要

生息域

淡水→海水→淡水[サーモンタイプ]。15℃以下の山地。渓流域。
千葉県利根川以北と日本海山口県以北の河川に遡上する。
またアジア側では朝鮮半島東部からシベリアのレナ川、東部太平洋ではアメリカカリフォルニア州からカナダのマッケンジー川まで遡上。北太平洋、北極海に回遊していく。

生態

産卵期は北海道では9月下旬〜10月中旬、本州では10月〜11月上旬。
サケの仲間は川で産卵・孵化し、海へくだりそこで大きく育ち、また川をのぼるという生活環(一生)を持っているものだが本種も同様。
本州のアマゴ、ヤマメのように海に下らないもの(陸封型)がいて、エゾイワナ(オスが多い)と和名を変える。

基本情報

秋田県雄物川・千葉県以北に生息するとされるが、北海道に多い。陸封型をエゾイワナというが釣りの対象ではあっても、漁の対象ではない。降海した「うみあめ(海あめ)」が漁獲対象となっている。
サケ科の中では脂が少なく淡泊過ぎる味なので、比較的安い。北海道などでは需要がある。
珍魚度 普通の食用魚だが季節が限られ、本州などに流通することはほとんどない。探して見つけなければならない。

水産基本情報

市場での評価/関東などにも希にやってくるが安い。これは北海道でも同じ。
漁法/定置網
産地/北海道

選び方・食べ方・その他

選び方

時間がたつと柔らかくなるので触って硬いもの。

味わい

旬は初夏ではないかと思っている。
鱗は細かく取りやすい。皮は厚みがあって硬く、骨は柔らかい。
赤みは弱く、赤みを帯びたベージュ。熱を通しても硬く締まらない。

栄養

危険性など

食べ方・料理法・作り方

アメマスの料理・レシピ・食べ方/ソテー(ムニエル)、焼く(塩焼き)
アメマスのムニエル 水洗いして三枚に下ろして皮を引いてソテーした。皮には独特の風味があり、硬いので皮付きのままソテーすると好き嫌いが出る。
淡泊でうま味が少ない魚だが、バターとの相性がいい。

アメマスの塩焼き 水洗いして三枚に下ろす。振り塩をして焼く。じっくり焼き上げるといい。皮にサケ科独特の風味がある。身は淡泊で嫌みがない。

好んで食べる地域・名物料理

加工品・名産品

釣り情報

北海道ではルアー、フライ釣りの対象魚。

歴史・ことわざなど